マイカーでは行けない
さて、美ヶ原に別れを告げた私たちですが……、
帰京はまだまだ先です。
松本の市街地を抜けた後は、更に西を目指しますよ。
国道158号線を走り辿り着いたのは、
沢渡(さわんど)駐車場。
……ってサクッと書いていますが、
ここまでがなかなかの道のりです。
山登りの狭いクネクネ道、
大型車と擦れ違うのもハラハラドキドキの体験でした。
ここ沢渡駐車場からはバス利用になります。
私たちが訪ねようとしているのは上高地。
マイカー規制が敷かれている地です。
実はずーっと昔途中まで車を走らせたことがあるんですよね。
その時は「マイカー規制で上高地までは辿り着けないんだよね、
どうする?」ということになり、結局断念したのです。
バスに乗り換えるということに多少の抵抗感もありました。
車酔いしたらどうしよう……という不安が拭えなかったのです。
あれから二十年余り、年を取って図々しくなったのか、
今回はバス乗車に抵抗感の欠片もなく……(笑)
終点まで30分ほどと書かれていましたが、
丁寧な運転のお陰でバスの乗り心地も大変良く、
その長さを感じることなく上高地に到着。
「バスに乗ったら少し仮眠を取る」と言っていた夫も、
窓外を流れる景色に目を奪われたままです。
私たちは終点の手前で下車。

帝国ホテルをこの目で見てみたかったからです。
ドレスコードなどもあるようなので、
今後ご縁があるとは思えないのですがね。
今バスが行ったばかりの通りにはサルの姿が。

クマも出るそうです。
なにげに……、熊鈴が役に立っている?
「そんなのいつ使うの?」と嘲笑していた私を前に、
夫が調子付いて困りましたが(笑)
まあ、音はウルサイですよ。

河童橋が見えてきました。

梓川を流れる水、
少し浸けただけで手が凍り付きそうでした。
上高地を紹介するサイトには「スニーカー可」と
「トレッキングシューズ推奨」エリアとが記載されています。
河童橋周辺はスニーカーで充分散策することができます。
そんな靴で来ちゃった?……という若い子の姿もありました。
上高地、嘗てはワンコ連れで訪れることもできていたようです。
ワンコ友達はワンズをタクシーに乗せ連れて行ったことがあるそう。
私自身、ワンコ連れで上高地を訪れた方のSNSを
見たことがあり羨ましく思っていたのですが、
やはり生態系への影響やマナーの問題などもあり
その後禁止になったのでしょうね。


上高地ビジターセンターでは
「上高地のクマ」というレクチャーが毎日開催されています。
上高地はツキノワグマの生息地、
クマの生態や遭遇した際の対処法などを教えてくれます。
お話から「クマに襲われること、クマと喧嘩すること」を想定するより
「クマの生活を脅かさない」を心掛けることが大切なのだと
教えられた気がしています。

スライドの最後に映し出されたクマさんの愛らしいこと。
「可愛いねぇ」「可愛いよねぇ」と話す私たちの声に
目を細めたガイドさんの表情がとても印象的でした。

そそり立つ山々に囲まれた梓川流域、
雲がかかると一気に気温が下がります。
まだ陽は高い15時ですが、急に冷え込みが激しくなってきました。
陽射しが強い間は良いのですが、
やはりそれなりに着込んで行かないといけませんね。
身体の芯から冷えているのを感じました。
暗くなってからの山下りは厳しいので、
15時45分発のバスで上高地を発つことにしました。
上高地までは都内数ヵ所から直行バスも出ています。
夜行バスで行き、現地で10時間ほど過ごし、
夕方発のバスで帰ってくることも可能。
まあ、若くないとできないですけどね。
バスで下っていく最中、
右にも左にもおサルさんの姿がありました。

車に慣れているんでしょうね、
ギリギリまで避けないので轢かれないかとヒヤヒヤしました。
バスは一番前に座るのがお薦めです。
フロントガラスに広がる景色がまた良いです。
上の方は紅葉が終わっていたので、

沢渡駐車場でパチリ。
我が家は紅葉のタイミングを逃すことが多い(笑)
山(……といっても平らなところだけだったけど)を歩くのは
気持ちの良いものですね。
トレッキングシューズが欲しくなってしまいました(笑)
山歩きが好きだった母の血を感じてしまいます。

たもちゃんも、思い出の美ヶ原高原を楽しめたかな?
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