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心の準備

    突然のご報告になりますが、

     10月12日火曜日明け方、

    私たちの大切な大切な子たもつが、

           永眠いたしました。



 ここからは最期まで闘い抜いたたもつと家族の記録です。

    暗いの苦手という方は、

   どうぞサイトを閉じてくださいね。



    前回も書きましたが、

  10月10日(日)は神田明神へお参りに。

 オムツのお世話になっても、脚が立たなくなっても、
 
     車に乗るのは全く問題ない!

   
   21-10-10_1208.jpg


      家族みんな自信を高めたところでした。










    明神さまの裏の公園、たもつもご機嫌です。




   翌10月11日午後、かかりつけの病院へ。

     4月末に受けた右下顎骨切除後、

 徐々に噛み合わせに不快感を覚えるようになっていった坊ちゃん。


    
     21-10-08_1922.jpg


   こうして頭を起こしている時には全く問題がないのですが、

      身体を横たえる際頭部を斜めにしていくと、

     どうしても噛み合わせにズレが生じてしまうようで。

 横になろうとすると違和感、体勢を整え直そうとしても違和感、

   
   21-10-08_1801.jpg



 21-10-08_1804.jpg


   枕の位置がピッタリとはまると良く眠ってくれるのですが、

  そうでなければ噛み合わせを気にしてのたうち回ってばかり。
  
    身体の沈む布団より

 噛み合わせのズレない硬い場所で眠る方を好むようになってからは、

   私もそれに付き合いフローリングの上で夜を明かしたことも。

  それでも全く違和感がないという訳ではなく、

    硬いフローリングの上で激しく動き回るので、

 頭を打ち付けないようにと

   身体を抱え込むように坊主の頭の下に腕を差し入れ、

 撫でながら宥めながら時が過ぎるのをただ耐えて待つのみです。

  差し出した腕はそのうち疲れて寝入った坊主の枕となるので、

 私は微動だにせず冷えたフローリングの上で身体を凍らせます。


   このままじゃ、共倒れになっちゃう。

 噛み合わせをどうにかできないかと、かかりつけの病院へ。

    診察室に入り先生から声を掛けられるも、

      たもつの反応は薄いまま。

  バギーから降ろし診察台に乗せるも、

 後ろ脚を前に伸ばした状態でのお座りになってしまい、

     なんだか力が入りません。

 顎の状態を診てほしくレントゲン撮影をお願いしましたが、

   顎にズレは見られず、問題はないとのことでした。

  体重は更に減り、9キロを切ってしまっていました。

 食べられないということ、特に「悪液質」が、

   先生が最も懼れている事態のようでした。

 ※がん悪液質:

 体重減少・骨格筋量減少・食欲不振で、

  それに付随して倦怠感・疼痛・不安・抑うつなどが起こる。

  
    食欲を刺激できないかと、

  再び「レメロン」を処方してもらいました。
  
 この日の食事は、午前中ほんの少しだけ口にした

  手羽先の煮込み(ボーンブロススープ)のみでした。

食べ渋りが激しくてもこれだけは口にしていたヒルズの缶詰も、

         この日は拒絶。

   私が作った手羽先の煮込みが、

 坊主が最期に口を付けてくれたものだと思うと、

     それだけは救いになりました。

 病院から帰宅後クリームチーズで薬を包み坊主の口元へ。

    訳の分からないまま飲み込んだ様子でしたが、

   クリームチーズをもう一かけら口に運んであげるも、

         坊主はそれを嫌いました。


     前日まで3日間便秘が続いていましたが、

   この日の朝、夫を見送る前に

     雄叫びを上げながら綺麗なウンチをしました。

  その後、(恐らく)病院の診察室でウンチをしたので、

      帰宅後オムツを脱がせ浴室へ。

 それまでは(濡れて良いのはお尻周りだけ!)と気合を入れ、

前半身を上手に起こすことができていた坊ちゃんですが、

   この日は前半身に全く力が入らない様子だったので、

  左腕で頭を支え右手で尻周りにシャワーを当てるという力技で、

      どうにか坊主の洗浄を終えました。

   洗浄後、オムツを穿かせずリラックスさせていると、

     坊主はこの日3度目のウンチをしました。


         え? なんか……、オカシイ。


    便秘続きだったのは確かなのですが、

      それでも、こんなにどんどん出る?

  お尻を拭ってみると、血液?のような赤い滲みが。

     ウンチの状態はとても良かったのですが、

           え? 血?

    これ、やっぱりオカシイ。

     身体の中を綺麗にし始めている?

   これ、旅立ちの準備とかじゃないよね?

     そういえば、今日はオシッコをしていない。

 朝9時過ぎに河原に行き、1度だけオシッコをした後は、

    夕方になってもオシッコは出ませんでした。

  前日まではオムツの安心感からか

     オシッコの頻度が増していた坊ちゃん。

   「デトックスになるから良いことだよね」

「たまに横から漏れちゃうこともあるけれど、出ないよりはマシ」

     夫ともそう話していたばかりでした。

    オシッコが出ないって、すごく危ない。


   心の準備が必要なのかもしれない……、

     坊主を我が家に迎えて初めて、

        そのことを思いました。


  その後トイレに行きたいような素振りを見せたので、
 
      バギーに乗せ河原へ。

やっぱりオムツが嫌なのかな、お外に行きたいって言ってるもんね。

    薄暗くなった河原、

 よそのワンコさんに邪魔されない辺りでバギーを止めると、

     「たもちゃ~ん、降りてチッチしようか」


      え? たもつの身体、冷たくない?

   それでも、腹部の動きを確認できたことから、

 更にたもつに声を掛け草の上に降りてみないかと促します。

     たもつは頭を上げることもなく、

抱え上げてももう草の上に立つことはできないような気がしました。

   朝はヨロヨロしながらも立つことができていたのに……。

  圧迫排尿などせずに、

    自力でしっかりオシッコを出すことができていたのに……。


   帰宅後、クッションを枕にたもつを寝かせ様子を見ます。

  噛み合わせの不快感に暴れることはありませんでしたが、

         やはり何か、様子がオカシイ。

       「オーン、オーン」

    時折なぜか、哀しげな声を上げ鳴くのです。

   「たもちゃん、大丈夫? たもちゃん、どうしたの?」

 時計に目を遣ると、病院の診察受付時刻を過ぎていました。
 
        もう、電話も繋がりません。

  ※ コロナ禍で診察に関する制約が厳しくなっていました。

    少しでも早く帰れないかと夫に電話をしますが、

           全く気付いてくれません。

 電話を掛け始めてから20分ほどが過ぎた頃、

   ようやく夫から連絡が入りました。
  

  「たもつが変、救急に連れて行きたいんだけど!」

 電話を切ると、たもつは未だ不安げな声で鳴き続けています。

 「○○(←夫の名)もう帰ってくるよ。もうすぐよ、頑張ろうね」

    「○○(←夫の名)すぐ帰ってくるからね」

 夫の名を出すと、それまで不安げな声を上げ続けていたたもつが、

        目を瞬かせ反応を見せてくれました。

  たもつは昔からウィンクで気持ちを返してくれる子だったので、

 (大丈夫! ちゃんと分かってくれてる、意識はしっかりしてる!)

    そう確信を持ち、その後もたもつのことを励まし続けました。

   連絡が取れてから約30分、夫が帰宅しました。

     夜間救急の病院に電話を入れ、慌てて準備。






  その時の状態を医師に見せる為、夫が撮影しました。


    病院へ運ぶ為たもつを抱え上げると、

        「あー、ダメだー」

      夫は悲痛な声を上げました。


     見ると、

  抱き上げられたたもつは上半身をぐったりとさせ、

   口からは夥しい涎がダラダラと滴り落ちていました。

 



        長くなるので続きます。



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No title

悪液質と言うのが悪さをしたのですね。
たもちゃん最後は苦しかったのかな?
うちの先代ワンコも最後はおしっこも粘り気のある液体のようなものが出ただけでした。
最後3日間くらいだけでしたが、なにも食べないし、寝たままでした。
たもちゃん顎のかみ合わせが気持ち悪くてあまり寝れなかったのでしょうね。
分単位で悪化しましたね。
でも動画が残っているのは個人的にはうらやましいです。
そういうのがなかった時代なので動いてる姿はもう見れませんから。
大変な時に更新してくださってありがとうございます。
何で急に?って気になっていたので。

たもつちゃんよく頑張ったね

たもつちゃん、そして家族の皆さん、お疲れ様でした。

悲しいお知らせですが、最期まで大切に想ってくれる人に見守られ、たもつちゃんは幸せだったと思います。

たくさんいろんなモノを見て、嗅いで、笑い声と美味しいおやつに囲まれて、与えられた命を生き抜いたたもつちゃんに、心から敬意を表します。

いままでほんとうによく頑張りました。
ネットの先の遠い人(私)にも、幸せを分けてくれました。
ありがとう。

No title

たも子さんご苦労様でした、
でも 何で何でと言う気持ちが頭を空回りしていたのですが
この記事で大体の事が解ってきました、
まだまだ頑張ってくれると思っていたのに 急な連絡に驚き うそーと呟いていたんです、
花梨も最後にはおしっこが出なくなっていた物
たもちゃん、本当に良く頑張りました、
最愛の子を亡くすことは辛いけど
私達に残してくれた物が一杯ありますよね
   たもちゃん、ありがとう!
たも子さん達も御身体 お慈愛ください

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*はなママ*さま

術後口腔内は一切問題が出なかったので、転移した肺がんの成長を抑えつつもうちょっといけると思っていたんですけど。
結局呼吸器の方は症状が出ず、他の臓器の動きが悪くなってしまい厳しくなったという状態でした。
最期は苦しまずに済んだと思っています。
やはり最期は体内の様々な動きがゆっくりと止まっていくんですね。
食べてくれないってツライですね。「食べないと厳しい」と言われていたので、私は無理にでも食べさせようとしてしまい、却って可哀相なことをしました。
本当に分単位で悪化したのだと思います。
動画ももっと撮っておけば良かったな……、今更ですけど。子供の頃の写真も少ないし。
たもつが赤ちゃんの頃はやっぱり今より写真も動画も質が今よりずっと落ちるから、はなママさんと同じようなことを私も思ってしまいます。
赤ちゃんの頃は携帯とかデジカメで動画を撮れた時代だったけど、飼い主に余裕がなくて全然撮れてない。
いつも励ましてくださり、本当に感謝しています。

老犬飼コマさま

本当に急なことで飼い主も気持ちがついて行けていません。
私たちはまだまだと期待を持ってしまっていたけれど、本人の中ではジワジワと変化があったんだろうなと、今になって思い返すと気付くことはたくさんあるんですよね。
今は腫瘍が見付かってからの闘った日々のことばかりを思ってしまいますが、我が家に来てたくさん遊んでたくさん笑って楽しく過ごした日々のことをもっともっと思い出してあげなきゃいけませんね。
たもつは本当に立派に闘ってくれました。
老犬飼いコマさんにはたくさんのアドバイスや励ましを頂き、本当に感謝をしています。
たもつが最期まで闘った記録をちゃんと残してあげたいと思っています。
気持ちに寄り添ってくださり本当にありがとうございます。

tibikarinnさま

なんかねー、とっても悔しい。
風ちゃんにもまた会わせたかったし。
本当はもっともっとできることがあったんじゃないかと、そればかり考えています。
肺転移だったので肺の影の大きさと呼吸器の症状にばかり気を遣っていたんです。でもそちらは結局症状は出ないまま。
他の臓器の方に影響が出てしまい、突然旅立ってしまいました。
花梨さんの時だって、あまりにも急で気持ちの中に落とし込むのが大変だった。いつまでもウソだよねって思ってたもの。
たもつは最期まで立派でした。飼い主を心配させないように、綺麗に旅立ったと思います。
そうですね、たもつはたくさんたくさん美しい思い出を残してくれたんですよね。
ありがとうございます。辛い瞬間の記憶ばかりじゃなく、楽しくて幸せな瞬間のことをもっともっと思ってあげたいなと思いました。

鍵コメNさま

本当に突然のことで、私たちも気持ちが追い付いていないんですよね。
車に乗っても問題なかったので、来月には遠出をしよう♪くらいに思っていたんです。
先月医師からは「年末くらいかも」とは言われていたんですけど、まさかこんなに早くにという気持ちです。
たもつは最期まで立派だったので、その記録だけはちゃんと書かなきゃと思っています。
本当に、生きるスピードがこんなに違うということ、今になって改めて実感しています。
赤ちゃんで迎えても先に見送るんだってこと、頭では分かっていたんですけどね。
人間の年齢なら70歳前半だったけど、それでもやっぱり自分の中では永遠の5歳児。
見送るのが飼い主の責任だけれど、やっぱりツライです。
ずっと見守ってくださりありがとうございました。
プロフィール

たもこ

Author:たもこ
生後2ヵ月で我が家にやってきた柴犬たもつ。
日々進化を続けるたもつと彼に翻弄される犬素人夫婦の日常を綴ります。
旧名たもつ先生です。
たもつ ♂ 
2007年10月19日生まれ

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