整理していく
随分間が空いてしまいましたが、
旅行の続きです。
アドベンチャーワールドで動物たちに癒され、
桜の時季とは思えないほどの強い陽射しに肌を焼かれ、
そろそろ和歌山を後にする時刻となりました。
この後は再び大阪へ戻り、その後は東へと車を走らせます。
この日のお宿は長野県松本市内に取っていました。
「到着は何時になるかなぁ?」
「陽に焼けたし、早く温泉入りたいよね♪」
呑気にそんなことを話していたのですが、
大阪府内に入ると、大大大渋滞に巻き込まれてしまい……。
もうね、車降りて歩いた方が速いのでは?というくらい、
まーったく動かないのです。
周辺の景色は一向に変わらないし、
夕景はいつしか闇に変わってしまっていたし、
今夜のうちにホテルに到着できないのでは!?と
気ばかり急いてしまいます。
その後事故現場の横を過ぎるとみなさん一気に加速するものだから
それはそれで身が縮む思いの連続になりましたが。
なんとか養老SAまで辿り着いた頃には。
午前0時までのチェックインが難しいかもということで、
ホテルに連絡。
ホテルの方はとても親切で、
0時を過ぎても問題なくチェックインできるようにと
手配をしてくださいました。
松本市内のホテルに到着した頃、
時計の針はもう午前1時近くを指していました。
温泉を楽しむことができるビジネスホテルを選んだというのに、
夫も私も「大浴場まで行く気力がないー」ということで、
結局部屋のシャワーで済ませることに。
元はシングルユースのビジネスホテルということで、
ベッドはこんな感じになっています。

ビックリの2段ベッドです(笑)
全行程ハンドルを握ってくれる夫には下のベッドを使ってもらい、
助手席でうたた寝ばかりしている私は上のベッドへ。
でもね……。やっぱり、なかなか、寝付けませんでした。
勿論そんなことある筈ないんだけど、
「これ、大丈夫?」「体重制限とか訊いておけば良かったかな」
「『小さなお子さんとの宿泊も!』みたいなこと書いてあったし、
大人の私が乗るのはリスク大……だった?」
まあ、日中の疲れもあり、結局爆睡だったんですけどね(笑)
さて、松本は大好きで何度か訪れてはいるのですが、
たもつと一緒の時にはその機会のなかったこちらへ。

国宝、松本城。

北アルプスの山々と。



場内へ。

この艶がなんとも堪らない。
階段付近のみ撮影を禁じられています。
その理由は……、訪れてみると分かりますが、
とにかく、階段を上るのも下りるのも命懸け!なのです。
だから、撮影なんて危険極まりない!ということ。
大袈裟でもなんでもありません。
数段しかない階段の上にも下にもスタッフの方がいて、
「2段目が段差が大きいです、気を付けて」とか、
「3段目が少し斜めになってます、滑らないようにね」とか、
細かな声掛けをしてくださるお陰で、
どーにかこーにか天守まで行って帰ってくることができるのです。
足腰鍛えておかないとどこにも行けなくなっちゃうなと、
改めて実感させられる体験となりました。
しかし、昔の人はあの階段を上り下りしてたんですね。
驚愕です。

吹き抜ける風はまだ冷たかったです。
この日は旅行の最終日、
ここからは少しずつ東京を目指して行きますよ。

諏訪湖SAでちょっぴり休憩。
諏訪湖畔にもたもつとの思い出は数えきれないほどあります。
更に南下し、富士五湖方面へ。

ここは川口湖畔、長崎公園です。
桜の名所でもあり、

昨年訪れた際にはこんな景色も。
1年前のこの日、私たちはたもつを連れ
この公園を訪れました。
かかりつけ医より「悪性腫瘍の可能性」を告げられたのは
その前の週のこと。
高度医療センターでの全身麻酔を使う本格的な検査を前に、
私たちはたもつとの大切な時間を過ごす為、
ここへやって来ました。
マンション裏の河原の桜はもう散り始めていましたが、

ここでは辛うじて少しだけ残る桜と、
記念撮影をすることができました。
花粉症の季節なので、たもちゃんは顔に引っ掻き傷が。
腫瘍が良性の可能性は一握りもないのかな?
悪性であればたもつと私たちに残された日々はどれくらい?
手術を受ければどうなるだろう?
残された日々を、ほんの少しだけでも増やせるだろうか……。
手術を受けなければ転移などを経て2~3ヶ月か。
一方で、術後転移も見られず所謂老衰で最期を迎えることとなった、
そんな希望の持てる症例もない訳ではありませんでした。
それでも……、
「来年の桜はもう、(一緒に観るのは)難しいかもしれない」
覚悟にも似たそんな気持ちが既に、
私の中にはあったように思います。
今年の長崎公園、
桜の蕾は硬く、見頃を迎えるのはまだ少し先のようでした。

たもちゃん……。
たもちゃんだけでなく、
おとーさんもおかーさんも、
今年は桜を観られなかったよ。
これでおそろいだね。
おそろいだからいいよね、たもちゃん。
この後は、前年同様のルートを辿り忍野八海へ。

昨年は見事に開いていた桜も、

今年はまだまだ。

数日前に降った雪が残っていたくらいだから、
今年の桜はゆっくりめの開花なのかもしれません。

たもちゃん、
思い出の地巡りは如何でしたか?
今回の旅、最後にこの桜ルートを巡ろう、
そう提案したのは夫でした。
1年前、
病気の本質を知ることへの懼れ、病気と闘うことへの不安、
そして、たもつを喪うことへの恐怖、
それらの気持ちと向き合いながら
時には心の片隅に追いやりながら、
ただたもつの幸せだけを願い辿ったこの道のり。
今回は当時胸の内に抱えていた
複雑に絡み合った思いを
ゆっくりと解きほぐしながら行く道のりとなりました。
夫は、こうした積み重ねを経ることで、
自身の気持ちを少しずつ整理していきたいのだと、
そう感じました。

1年前、旅の途中での1枚。
鏡の中の自分にご挨拶(笑)
旅行の続きです。
アドベンチャーワールドで動物たちに癒され、
桜の時季とは思えないほどの強い陽射しに肌を焼かれ、
そろそろ和歌山を後にする時刻となりました。
この後は再び大阪へ戻り、その後は東へと車を走らせます。
この日のお宿は長野県松本市内に取っていました。
「到着は何時になるかなぁ?」
「陽に焼けたし、早く温泉入りたいよね♪」
呑気にそんなことを話していたのですが、
大阪府内に入ると、大大大渋滞に巻き込まれてしまい……。
もうね、車降りて歩いた方が速いのでは?というくらい、
まーったく動かないのです。
周辺の景色は一向に変わらないし、
夕景はいつしか闇に変わってしまっていたし、
今夜のうちにホテルに到着できないのでは!?と
気ばかり急いてしまいます。
その後事故現場の横を過ぎるとみなさん一気に加速するものだから
それはそれで身が縮む思いの連続になりましたが。
なんとか養老SAまで辿り着いた頃には。
午前0時までのチェックインが難しいかもということで、
ホテルに連絡。
ホテルの方はとても親切で、
0時を過ぎても問題なくチェックインできるようにと
手配をしてくださいました。
松本市内のホテルに到着した頃、
時計の針はもう午前1時近くを指していました。
温泉を楽しむことができるビジネスホテルを選んだというのに、
夫も私も「大浴場まで行く気力がないー」ということで、
結局部屋のシャワーで済ませることに。
元はシングルユースのビジネスホテルということで、
ベッドはこんな感じになっています。

ビックリの2段ベッドです(笑)
全行程ハンドルを握ってくれる夫には下のベッドを使ってもらい、
助手席でうたた寝ばかりしている私は上のベッドへ。
でもね……。やっぱり、なかなか、寝付けませんでした。
勿論そんなことある筈ないんだけど、
「これ、大丈夫?」「体重制限とか訊いておけば良かったかな」
「『小さなお子さんとの宿泊も!』みたいなこと書いてあったし、
大人の私が乗るのはリスク大……だった?」
まあ、日中の疲れもあり、結局爆睡だったんですけどね(笑)
さて、松本は大好きで何度か訪れてはいるのですが、
たもつと一緒の時にはその機会のなかったこちらへ。

国宝、松本城。

北アルプスの山々と。



場内へ。

この艶がなんとも堪らない。
階段付近のみ撮影を禁じられています。
その理由は……、訪れてみると分かりますが、
とにかく、階段を上るのも下りるのも命懸け!なのです。
だから、撮影なんて危険極まりない!ということ。
大袈裟でもなんでもありません。
数段しかない階段の上にも下にもスタッフの方がいて、
「2段目が段差が大きいです、気を付けて」とか、
「3段目が少し斜めになってます、滑らないようにね」とか、
細かな声掛けをしてくださるお陰で、
どーにかこーにか天守まで行って帰ってくることができるのです。
足腰鍛えておかないとどこにも行けなくなっちゃうなと、
改めて実感させられる体験となりました。
しかし、昔の人はあの階段を上り下りしてたんですね。
驚愕です。

吹き抜ける風はまだ冷たかったです。
この日は旅行の最終日、
ここからは少しずつ東京を目指して行きますよ。

諏訪湖SAでちょっぴり休憩。
諏訪湖畔にもたもつとの思い出は数えきれないほどあります。
更に南下し、富士五湖方面へ。

ここは川口湖畔、長崎公園です。
桜の名所でもあり、

昨年訪れた際にはこんな景色も。
1年前のこの日、私たちはたもつを連れ
この公園を訪れました。
かかりつけ医より「悪性腫瘍の可能性」を告げられたのは
その前の週のこと。
高度医療センターでの全身麻酔を使う本格的な検査を前に、
私たちはたもつとの大切な時間を過ごす為、
ここへやって来ました。
マンション裏の河原の桜はもう散り始めていましたが、

ここでは辛うじて少しだけ残る桜と、
記念撮影をすることができました。
花粉症の季節なので、たもちゃんは顔に引っ掻き傷が。
腫瘍が良性の可能性は一握りもないのかな?
悪性であればたもつと私たちに残された日々はどれくらい?
手術を受ければどうなるだろう?
残された日々を、ほんの少しだけでも増やせるだろうか……。
手術を受けなければ転移などを経て2~3ヶ月か。
一方で、術後転移も見られず所謂老衰で最期を迎えることとなった、
そんな希望の持てる症例もない訳ではありませんでした。
それでも……、
「来年の桜はもう、(一緒に観るのは)難しいかもしれない」
覚悟にも似たそんな気持ちが既に、
私の中にはあったように思います。
今年の長崎公園、
桜の蕾は硬く、見頃を迎えるのはまだ少し先のようでした。

たもちゃん……。
たもちゃんだけでなく、
おとーさんもおかーさんも、
今年は桜を観られなかったよ。
これでおそろいだね。
おそろいだからいいよね、たもちゃん。
この後は、前年同様のルートを辿り忍野八海へ。

昨年は見事に開いていた桜も、

今年はまだまだ。

数日前に降った雪が残っていたくらいだから、
今年の桜はゆっくりめの開花なのかもしれません。

たもちゃん、
思い出の地巡りは如何でしたか?
今回の旅、最後にこの桜ルートを巡ろう、
そう提案したのは夫でした。
1年前、
病気の本質を知ることへの懼れ、病気と闘うことへの不安、
そして、たもつを喪うことへの恐怖、
それらの気持ちと向き合いながら
時には心の片隅に追いやりながら、
ただたもつの幸せだけを願い辿ったこの道のり。
今回は当時胸の内に抱えていた
複雑に絡み合った思いを
ゆっくりと解きほぐしながら行く道のりとなりました。
夫は、こうした積み重ねを経ることで、
自身の気持ちを少しずつ整理していきたいのだと、
そう感じました。

1年前、旅の途中での1枚。
鏡の中の自分にご挨拶(笑)
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