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6ミリ

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         1ヶ月前の坊ちゃん。





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        つい最近の坊ちゃん。



    見た目、ほとんど変わらないですよね。

  体重もほとんど変わらず、毛量もほとんど変わらず。

   あ、バリカン脱毛でツルッ禿げだった首の部分は

       ジワジワと毛が生えてきています。

 「ちゃんと生えてくるから大丈夫だよ」と励ましてくださった方、

     「保湿すると良いよ」と教えてくださった方、

  応援してくださった皆さまに

    大きな声で「ありがとう!!!」と伝えたいです!


   えっと、本日はツルッ禿げのお話ではなくて……。


  4月27日にメラノーマの骨切除手術を行った坊ちゃん。

 この時診てくださった高度医療センターのK先生からは、

 「(1ヶ月後)3ヶ月後・6ヶ月後の胸レントゲン撮影」を

         勧められていました。

   撮影はかかりつけ医でも可能なのですが、

     口腔内もしっかり診て頂きたいこともあり、

  先週金曜日、再び高度医療センターを訪れました。


    メラノーマは再発・転移の多い病気、

  再発しやすいのは骨切除した部分の周辺と言われています。

     そんなこともあり、

術後も口腔内チェックを怠らないよう努めてきたつもりなのですが。

    とにかくね、口の中って確認が難しい。

  特に骨切除した右側は切除部分を舌が覆い隠してしまうので、

       状態をしっかり見ることが難しいのです。

    犬の歯茎はそもそも凸凹していることもあり、

左側についても見る度「これ、大丈夫? 膨らんでない?」と

  不安を覚えてしまい、正常な判断がつきません。

   夫は度々写真に収めてくれましたが、

  最終的にはやはり先生に診断して頂くのが一番。


    鎮静剤を使うことを考慮に入れ、

 坊ちゃんには朝ご飯を我慢してもらい、病院へと向かいました。

     4連休2日目、道はとても空いていました。

  前日には高速道路の大渋滞をメディアが報じていましたが、

       都内の道はガラガラです。



 診察室に入ると、K先生から矢継ぎ早に質問が飛んできました。

 「たもつちゃんどうですか? ちゃんと食べられていますか?」

  (やっぱり「食べられる」ということが本当に重要なんだな)

      「はい、よく食べています」

    体重を量ってみると、10.52キロ。

数日前には10.6キロだったので、(減ったー)と焦りましたが、

先生は「うん、良いですね! 減ってない!」と安堵していました。

    (5月初旬)抜糸の時の体重が10.9キロ、

  先生からは「よくキープできている!」という状態のようです。

骨切除後上手く食べられず体重を落としてしまう子は多いようで、

  食べることに執着のないたもつが体重を維持できていることは

      なかなかに優秀なこと?みたいです。

それから「咳などは出てないですか?」と訊かれましたがそれもなく、

 「ちゃんと食べられているんですね、スゴイスゴイ。

   偉いね、たもちゃん」と先生から褒めて頂きました。

   先生に「鎮静剤を使って?口の中を診て頂きたい」と伝えると、

 「鎮静剤打つまでは必要ないと思います

    (なるべく使わない方が良いので)」とのことで、

      まずは発症のなかった左側を確認。

  先生が唇を持ち口を上下にギューッと広げましたが、

       たもつはうんともすんとも言わず。

  (え!? こんなに大胆に開けられちゃってるのに?)

 それでもこんなにしっかりと歯茎を確認できたのは久しぶりのこと。

夫が以前撮った写真を見せ「ここが気になるのですが」と伝えると、

 「うん、これは普通の(健康な)状態です」とのことでひと安心。

「犬の歯茎にはそもそも凸凹があって、これは綺麗な状態です。

     うん、大丈夫ですね!」との診断を頂きました。

   続いて切除した右側を確認、

 左側同様先生が唇を持ちギューッと開けようとしましたが、

    たもつは途端にギャウギャウ言って抵抗。

 (なんでよ? さっきは微動だにしなかったのに)

   やはり右側は弱点だと自分でも認識してるのでしょうか、

  夫が補ていしてみるもやはり先生に向かいギャウギャウ。

   先生それ以上無理強いはせず、

  長い綿棒2本を手にすると、器用に口をこじ開けます。

       「うん! 綺麗です!」

    メラノーマは進行のとても速い腫瘍、
 
  口腔内に発症したものを見落としていると、

    状態はあっという間に悪くなってしまいます。

私たちには発見するのも難しく、また腫瘍か否かの判断も難しいので、

   こうして腫瘍科の先生に診て頂くのは大きな意味があるのです。


  この後はレントゲン撮影の為、私たちは待合室へ。

とにかく口の中に問題がなかったことに、ただただ安堵していました。

  3月に違和感を覚えた時、

 虫歯か歯周病か分からないニオイが気になり、

それがメラノーマの1症状だと知ることになると、

   術後もニオイが気になってしまい、

 私は執拗にたもつの口のニオイを嗅ぐように。

耳洗浄の後などには特に顔周辺に独特の薬品臭が残っているので、

  尚更ニオイが気になり不安になってしまっていました。

※私見ですが、

メラノーマのニオイは老犬特有の口臭とは違うように思います。


   たもつを預けてから20分ほどが経ち、

     私たちは再び診察室へ呼ばれました。

 私たちを迎え入れるK先生の表情は、

       心なしか硬いように見えます。

   (言い難いことがあるんだな……)


  
  「えっと……、レントゲン撮影なんですが……」

    慌ただしく部屋の明かりを落とし、

     画像に目を向けるよう私たちを促す先生。

  「ここ、これなんですけど……」


    先生によると、

  「気になるものが写っている」とのことでした。

 夫は思わず「おおっ!」と声を上げ、

   私は思わずたもつの顔を見つめていました。

  キョトンとする坊主の頭を撫でながら、

 私は自身の気持ちを落ち着けようとしていたのです。

  夫の反応は……、

 夫の中では(そういうこともあるかもしれない……)と

  そんな覚悟があった上でのものだったのかもしれません。


  先生の説明は以下の通りです。

・右肺にアヤシイ影がある
 直径6ミリほど
 
・前回(4月10日初検査日)は右側を下にしたレントゲン撮影のみ
 つまり診断したのは左肺のみ(右肺は潰れた状態になっているので)
 単純比較は難しいが、前回左肺には写っていない
 その時既に右肺に見られていたのかはどうかは不明
 但しCT検査では所見ナシだったので、それ以降にできた可能性も

・他の少し白く写っているところは
  血管などが入り組んでいるところなので問題ない



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   もうね、素人が見てもサッパリ分かりませんよ。

     あちこち白いし、

 どれがアヤシイ影でどれが問題ない影なのかなんてもうサッパリ。

   (ふーん。これ、ダメな影なのかー)

  「レントゲンに写るのは5ミリ以上です」

    そうかかりつけ医から聞いていたので、

 (これ、ちょっと前に来ても分からなかったかも。

   来るタイミングとしては良い判断だった?)と、

 変に自信を付けている自分がそこにいることに、

    呆れる自分もまたそこにはいました。

   
 「6ミリのアヤシイ影がある」ことは分かりました。

   これに対し先生の判断は……。

・すぐに全身麻酔までしてCT撮影をということではない

・1ヶ月後にまたレントゲン撮影し状態を確認しましょう
  (→8月21日(土)に診察予約を入れました)

・その時の状態次第で、
 また1ヶ月後に撮るのか、3ヶ月後で良いのか、改めて考えましょう

・この大きさで現時点で更に別の検査をということにはならない
 つまりは処置が必要ということにもならない


   今のところ緊急性はないようで、

 今後大きくなるのか否かで判断していきましょうと
 
     そんなことで落ち着きました。


  画像を見ながらカルテを見ながら、

    先生の呟きは止まりません。

「たもちゃん、綺麗に切除できたしリンパ節転移もなかったし、

  脈管内浸潤もなかったし骨浸潤もなかったし……。

 骨の融解が始まっていたとはいえ(切除はできているし)

  うーん、比較的穏やか(な進行)だと思ったんですけど。

           ……うーん」

   残念そうに唸っている先生の姿に、

 (先生から見ても「こんなに早く出る?」って感じなのかな)

(いやいや、案外腫瘍でもなんでもなかったりして?)

  (それでも……、腫瘍科の先生が言っていることだもの)


「(もし肺に腫瘍ができた場合)どんな症状が出ますか?」と訊くと、

   「咳などが出るようになります」とのことで、

 それで冒頭「咳は?」との質問が出たのだと納得。

「(仮に腫瘍だった場合)どれくらいの大きさになったら

    症状となって表れるんですか?」と訊くと、

 「肺の7割くらいが(腫瘍で)埋まっちゃうと出ますかねぇ」と。

   (そんなに大きくなってから!?)と驚かされました。

  
  先生によると、

「今、たもつちゃんの中で何も症状はない筈です」とのことで、

 たもつ自身違和感や不快感を覚えている訳ではない!

     その事実になにやら安堵してしまいます。


 あの6ミリが腫瘍である可能性が消えた訳ではないけれど、

    今はとにかくたもつは元気に過ごせている!



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    だって、かかりつけの病院じゃなくても、

      フツーにリラックスして過ごせているし(笑)





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    病院の前で写真撮影。

   たもちゃん、今日も頑張った!


 帰りの車内、

  夫と私が押し黙ることはありませんでした。

  
   「まだ(転移と)決まった訳じゃない」

 「あんなふうに写ってたけど、

    次撮ってみたら消えてるかもしれないし」

   「うんうん」

「メラノーマを発症したお友達ワンコの飼い主さんだって

    『肺に見付かった後も普通に過ごせてたよ』

『大きくならなければ、普通に生活できるよ』って言ってたよね」

     「うんうん」

「『前に写ってた筈の腫瘍がパッと消えた』なんて話もよく聞くよね」

       「そうそう」

   不安のタネを1つずつ潰していくように、

     沈黙に押し潰されないように、

 私たちはただひたすら口数多く会話を止めずにいました。


  数日前「そろそろK先生に診てもらおうか?」

     そう夫が口にした時、

 (あぁ、この人は何か感じるものがあるんだな)と、

    嫌な予感がしたのは確かです。

  
   それでも……、

・口腔内に悪い所見ナシ

・肺にアヤシイ部分はあるけれど取り敢えずまだ小さい
 CT検査が必要なものでもない

・1ヶ月先の検査でOK(緊急度は低い)

   それらを確認できたことはとても大きいです。

 仮にアヤシイものであるのならば、

  「その成長を止める」或いは「消滅させる」

   それが私たちの役目です。

  今はたもつの為にできることをやろう!


 
   お散歩前には捕まるまいと逃げ回り、

  寝転ぶ夫を踏み付け或いは飛び越え、

私たちの帰宅を知るや舞い上がり廊下を駆け抜け、

    マグロの血合いをモリモリ食べ、

 それでも飽き足らずササミを出せチーズを出せと騒ぎ、

  初対面の幼子をギャウギャウ言って威嚇し(恥)

     相変わらずのマイペースを貫き、

   本当に、たもつはとっても元気なのです!





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      河原のヒマワリ。   

      

   


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プロフィール

たもこ

Author:たもこ
生後2ヵ月で我が家にやってきた柴犬たもつ。
日々進化を続けるたもつと彼に翻弄される犬素人夫婦の日常を綴ります。
旧名たもつ先生です。
たもつ ♂ 
2007年10月19日生まれ

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