俊足で逃げ切れ!
ようやく退院、
(これで普通の日常を送れる……)
そう思っていたのですが……。
5月3日(月)
退院から2日、
連日連夜藻掻き続けるたもつに手をこまねいていた私たち、
高度医療センターのK先生に相談してみることに。
先生によると、
・口腔内に使っているのは融ける糸だが、
融けるまで3ヶ月ほどかかることもある。
中には融け切らず残る場合もある。
・抜糸しても1~2週間はカラーを着けた方が良い場合もある。
・カラーが嫌なのか糸が嫌なのか、
それにより抜糸するかどうかを判断する。
噛み合わせが気になるだけなら抜糸できる可能性も。
・噛み合わが上手にできるようになるまで多少時間は掛かる。
抜糸できるかどうかは診てみないと分からないが、
取り敢えず連れてきてみてくださいとのことで、
・鎮静をかけるので、飲水はOKだが、食事はNGで来院を。
との指示を頂きました。
5月5日(水)
たもつを連れ、高度医療センターへと向かいます。
ふとした瞬間口の違和感に気付いてしまったたもつは、
車内でも大暴れでした。
安全確保の為ハーネスを握り続ける私の手は、
筋肉の強張りから震えが止まりません。
たもつを預けてから約2時間後、診察室に通されました。
先生の説明によると、
・手術時の病理検査の結果はまだ出ていない。
「骨への浸潤がなければ良いのですが」とのことで、
(まだ全てが終わった訳じゃないんだ)と、
この闘いの長さを思い知らされます。
・傷の付きが良く(口腔内含め)抜糸ができた。

首、リンパ節切除の部分。
抜糸後は↓。

今はもう目立たなくなっています。

下顎切除の為メスを入れた部分。
抜糸後は↓。

抜糸後は切開部分がもう分からない感じです。
今後について……。
・抗がん剤について:
メラノーマに関しては効果はあまり期待できない。
(これはネットにも出ていました)
・放射線治療について:
手術で取り切れなかった部分に当てるもの
(たもつの場合は患部+余白で切除済み)なので、
今のところ治療の可能性はない。
・再発したらその都度切除ということもできる。
・もしリンパに腫れが見られたら受診すること。
「日頃からよく撫でていると気付けるかもしれません」
とのことでしたが、自信がありません。
これはかかりつけ医に診て頂くのが良さそうです。
・リンパに出ず、遠隔で肺に出ることもある。
肺に出ると急に食欲が落ちたりする。
1・3・6ヶ月でレントゲン検査し状態を確認するのも効果的。
かかりつけ医でも高度医療センターでも検査可能。
・血液を抜き浄化して戻すという治療があるが、
寿命が劇的に伸びた例はない。
とても高額である(7万円X8回くらい?)
調べたところ「血液クレンジング療法」というもののようです。
・この日の体重は10.9kg
約2週間前かかりつけ医で計測した時には11.5kg。
入院生活で痩せました。
手術時に採取した部分の病理検査結果が
まだ出ていませんでしたが、
「(残された時間は)7ヶ月くらいでしょうか……」
先生の見解はそのようなものでした。
CT検査時には「1年くらいですかねぇ」と話していた先生。
生存平均値は約9ヶ月と認識していた私は、
(精一杯気遣ってそう言ってるんだろうな)と、
そう受け止めていました。
「7ヶ月」と短めの時間が口を突いて出たのは、
先生の防衛本能がそうさせたのだとそう思いました。
診察室の中に流れる空気はあくまでも平らかで、
たもつはただただ穏やかな笑みを浮かべていました。
先生も思うところがあったのでしょう、
最後にこう付け加えました。
「でも……。
何も出ず、2年3年と逃げ切れる子もいたりするんですよね」
! ! ! ! !
たもちゃんも、自慢の俊足できっと逃げ切れる筈!
おとーさんもおかーさんもそう信じてるよ。
一緒に頑張ろう、たもつの犬生はまだまだこれからだよ!

病院からの帰り道。
とてもリラックスしています。
5月6日(木)
この日初めて、カラーを外して散歩へ。

ウキウキしています。
歩き始めこそ口を気にする素振りを見せましたが、
その後は止まることなく歩き続け、
気付くと、前足を使うことなく
綺麗に噛み合わせを調節するようになっていました。

口に違和感は見られません。

これは抜糸前日。
こんなに顎がズレていたのに、
自分で調節できるようになるのだから立派です。
帰宅後、首を引っ掻こうとしていたので、
慌ててカラーを装着。
手術の為毛を刈り肌が剝き出しになっているので、
掻き毟るのは看過できません。
夜散歩では笑顔でたもつを待ち受ける
初対面のワンコさんに向かいガウガウ。
慌てて謝罪しましたが、
ガウガウ言う元気があることに安堵してしまいます。
この日の晩、初めてカラーを外した状態で休ませてみました。
嚙み合わせが気になり起きることはありましたが、
抜糸したところには関心がないようで、
もうカラーは必要がないように見えました。
5月7日(金)
カラーを装着したのは日中の数時間、
その後はもうカラーのお世話にはなっていません。
それより、1日中寝てばかりなのが気になります。
食事も朝からあまり摂ってはいませんでした。
(上手く食べられないことにストレスを感じているのだろうか)
ご飯を口に運ぶも、
下顎の一部を切除していることから、
その空洞部分からご飯が飛び出してくるのを
何度となく目にしていました。
水を飲んで激しく咽る姿を目にすると、
別の病気になってしまうのでは?と不安は尽きません。

ここまで指示通り服用していた抗菌薬(サワシリン)の
副作用を改めて調べてみると
「食欲不振」「全身倦怠感」という言葉が目に留まりました。
まさしく、たもつの今の状態がそれでした。
夫と相談し、この日の夜から服薬を中止することに。
※薬は処方通り服用するのが基本です。
疑問があれば、必ず先生に確認しましょう。
その後かかりつけ医に話しましたが、
「たもさんは薬に弱いし、止めても問題ないでしょう」と
言って頂きました。
5月9日(日)
抗菌薬の服用を止めて2日、
ようやく食欲が戻ってきました。
誰かが台所に居ると
さり気なく様子を窺いにやってくる姿にホッとします。
ちょっかいを出す夫のことは、ガウガウで威嚇。
いつものたもつが帰ってきました。
そして本日5月10日(月)、
2週間以上ぶりにかかりつけの病院へ。
「たもちゃん、よく頑張ったね」と、
みなさんから褒めて頂きました。
ここまで重苦しい報告が長々と続きましたが、
飽きずに目を通してくださったみなさま
そして温かいコメントを寄せてくださったみなさま、
改めまして心より感謝申し上げます。
今現在のたもつケアについては、また改めて書きます。
みなさんの大切な子たちが
いつも健やかでそしていつも笑顔でいられますよう、
祈っています。
(これで普通の日常を送れる……)
そう思っていたのですが……。
5月3日(月)
退院から2日、
連日連夜藻掻き続けるたもつに手をこまねいていた私たち、
高度医療センターのK先生に相談してみることに。
先生によると、
・口腔内に使っているのは融ける糸だが、
融けるまで3ヶ月ほどかかることもある。
中には融け切らず残る場合もある。
・抜糸しても1~2週間はカラーを着けた方が良い場合もある。
・カラーが嫌なのか糸が嫌なのか、
それにより抜糸するかどうかを判断する。
噛み合わせが気になるだけなら抜糸できる可能性も。
・噛み合わが上手にできるようになるまで多少時間は掛かる。
抜糸できるかどうかは診てみないと分からないが、
取り敢えず連れてきてみてくださいとのことで、
・鎮静をかけるので、飲水はOKだが、食事はNGで来院を。
との指示を頂きました。
5月5日(水)
たもつを連れ、高度医療センターへと向かいます。
ふとした瞬間口の違和感に気付いてしまったたもつは、
車内でも大暴れでした。
安全確保の為ハーネスを握り続ける私の手は、
筋肉の強張りから震えが止まりません。
たもつを預けてから約2時間後、診察室に通されました。
先生の説明によると、
・手術時の病理検査の結果はまだ出ていない。
「骨への浸潤がなければ良いのですが」とのことで、
(まだ全てが終わった訳じゃないんだ)と、
この闘いの長さを思い知らされます。
・傷の付きが良く(口腔内含め)抜糸ができた。

首、リンパ節切除の部分。
抜糸後は↓。

今はもう目立たなくなっています。

下顎切除の為メスを入れた部分。
抜糸後は↓。

抜糸後は切開部分がもう分からない感じです。
今後について……。
・抗がん剤について:
メラノーマに関しては効果はあまり期待できない。
(これはネットにも出ていました)
・放射線治療について:
手術で取り切れなかった部分に当てるもの
(たもつの場合は患部+余白で切除済み)なので、
今のところ治療の可能性はない。
・再発したらその都度切除ということもできる。
・もしリンパに腫れが見られたら受診すること。
「日頃からよく撫でていると気付けるかもしれません」
とのことでしたが、自信がありません。
これはかかりつけ医に診て頂くのが良さそうです。
・リンパに出ず、遠隔で肺に出ることもある。
肺に出ると急に食欲が落ちたりする。
1・3・6ヶ月でレントゲン検査し状態を確認するのも効果的。
かかりつけ医でも高度医療センターでも検査可能。
・血液を抜き浄化して戻すという治療があるが、
寿命が劇的に伸びた例はない。
とても高額である(7万円X8回くらい?)
調べたところ「血液クレンジング療法」というもののようです。
・この日の体重は10.9kg
約2週間前かかりつけ医で計測した時には11.5kg。
入院生活で痩せました。
手術時に採取した部分の病理検査結果が
まだ出ていませんでしたが、
「(残された時間は)7ヶ月くらいでしょうか……」
先生の見解はそのようなものでした。
CT検査時には「1年くらいですかねぇ」と話していた先生。
生存平均値は約9ヶ月と認識していた私は、
(精一杯気遣ってそう言ってるんだろうな)と、
そう受け止めていました。
「7ヶ月」と短めの時間が口を突いて出たのは、
先生の防衛本能がそうさせたのだとそう思いました。
診察室の中に流れる空気はあくまでも平らかで、
たもつはただただ穏やかな笑みを浮かべていました。
先生も思うところがあったのでしょう、
最後にこう付け加えました。
「でも……。
何も出ず、2年3年と逃げ切れる子もいたりするんですよね」
! ! ! ! !
たもちゃんも、自慢の俊足できっと逃げ切れる筈!
おとーさんもおかーさんもそう信じてるよ。
一緒に頑張ろう、たもつの犬生はまだまだこれからだよ!

病院からの帰り道。
とてもリラックスしています。
5月6日(木)
この日初めて、カラーを外して散歩へ。

ウキウキしています。
歩き始めこそ口を気にする素振りを見せましたが、
その後は止まることなく歩き続け、
気付くと、前足を使うことなく
綺麗に噛み合わせを調節するようになっていました。

口に違和感は見られません。

これは抜糸前日。
こんなに顎がズレていたのに、
自分で調節できるようになるのだから立派です。
帰宅後、首を引っ掻こうとしていたので、
慌ててカラーを装着。
手術の為毛を刈り肌が剝き出しになっているので、
掻き毟るのは看過できません。
夜散歩では笑顔でたもつを待ち受ける
初対面のワンコさんに向かいガウガウ。
慌てて謝罪しましたが、
ガウガウ言う元気があることに安堵してしまいます。
この日の晩、初めてカラーを外した状態で休ませてみました。
嚙み合わせが気になり起きることはありましたが、
抜糸したところには関心がないようで、
もうカラーは必要がないように見えました。
5月7日(金)
カラーを装着したのは日中の数時間、
その後はもうカラーのお世話にはなっていません。
それより、1日中寝てばかりなのが気になります。
食事も朝からあまり摂ってはいませんでした。
(上手く食べられないことにストレスを感じているのだろうか)
ご飯を口に運ぶも、
下顎の一部を切除していることから、
その空洞部分からご飯が飛び出してくるのを
何度となく目にしていました。
水を飲んで激しく咽る姿を目にすると、
別の病気になってしまうのでは?と不安は尽きません。

ここまで指示通り服用していた抗菌薬(サワシリン)の
副作用を改めて調べてみると
「食欲不振」「全身倦怠感」という言葉が目に留まりました。
まさしく、たもつの今の状態がそれでした。
夫と相談し、この日の夜から服薬を中止することに。
※薬は処方通り服用するのが基本です。
疑問があれば、必ず先生に確認しましょう。
その後かかりつけ医に話しましたが、
「たもさんは薬に弱いし、止めても問題ないでしょう」と
言って頂きました。
5月9日(日)
抗菌薬の服用を止めて2日、
ようやく食欲が戻ってきました。
誰かが台所に居ると
さり気なく様子を窺いにやってくる姿にホッとします。
ちょっかいを出す夫のことは、ガウガウで威嚇。
いつものたもつが帰ってきました。
そして本日5月10日(月)、
2週間以上ぶりにかかりつけの病院へ。
「たもちゃん、よく頑張ったね」と、
みなさんから褒めて頂きました。
ここまで重苦しい報告が長々と続きましたが、
飽きずに目を通してくださったみなさま
そして温かいコメントを寄せてくださったみなさま、
改めまして心より感謝申し上げます。
今現在のたもつケアについては、また改めて書きます。
みなさんの大切な子たちが
いつも健やかでそしていつも笑顔でいられますよう、
祈っています。
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