思っていたより……
手術を無事に乗り切った坊ちゃん、
術後のたもつの様子は
私たちの想像の斜め上を行くものでした。
4月28日(水)
手術の翌日、高度医療センターK先生より電話があり、
その後のたもつの様子を教えてくださいました。
先生、少々戸惑い気味にこう口にしたのです。
「えっと、あの……。たもつちゃん、すっごく元気です」
「え?(笑)」
先生の説明はこうです。
・すごく元気で、もう歩き回っている(←先生ちょっと笑ってました)
順調な快復ぶりに驚かされる一方で、
先生が遠慮気味にそう口にしたので
(もしかして早々に退院してほしいと思っている?)と
深読みしてしまいます。
・血液検査の結果
「若干の貧血」という数値。
(これは術前と変わらないので、手術の影響ではないだろう)
・術後出血は一切なし。
・傷が開かないようしっかり診る為に、
少なくとも4日間くらいは必要。
(但し、術後開くことはほとんどない)
仮に縫う事態になれば、必ず飼い主の了承を得るとのこと。
・トイレは外に連れ出すことなく入院室でできている。
帰宅後夫に話すと「(やろうと思えば)できるんじゃん!」と(笑)
・午後からご飯を出しているが、匂いを嗅ぐだけで食べない。
口に違和感があるのだろうとのこと。
犬は猫より飢餓に強いので、今の段階で食べなくても問題はない。
面会時手から食べさせてあげてみては?とのこと。
・この日は点滴・注射両方で痛み止めを入れている。
明日以降は注射のみになる予定。
すごく元気に動き回っているので、点滴のチューブが邪魔のようだ。
(なんか看護師さん大変そうだな)と少し心配に。
・ワンワン鳴いている。痛みではなく寂しいのでしょうと。
「今聞こえているのがたもつちゃんの声です」と言われましたが、
残念ながらよく聞き取れませんでした。
「面会で会うとホームシックになってしまうかもしれないが、
会ってあげてください」とのこと。
以下は、見た目の変化についてです。
「面会時に驚いてしまうかもしれませんが……」との前置きがあり、
・切除した側に唾液が溜まりやすいので、
カエルさんのように右頬が腫れている(術後の普通の症状)
「カエルさんのように」とかいちいち表現が可愛い先生(笑)
・顎骨を切除していて左右のバランスが崩れている
左側から押されているので、下顎が右の方へずれている
(術後の普通の症状)
だいたいの子は徐々に自分で調節できるようになる。
それができない子は犬歯で上顎を傷付けてしまうことがあるので、
犬歯の先を少し削ることになる。
K先生は説明が丁寧で質問にも真摯に答えてくださるので、
安心してお任せすることができました。
「今はワンワン鳴いていて、鳴き疲れると寝るという感じです」
そう聞かされ、飛んで行ってたもつを抱き締めたくなりました。
4月29日(木)
手術から2日が経過していました。
この日はたもつの面会へ。
飼い主によっては、退院まで一切面会に来ない方もいるそうです。
仕事の都合というのもありますが、
「会うとホームシックに拍車がかかるだろう」との心配をされる方も。
入院室に通されると、ケージの数の多さに驚かされます。

人間の病室みたいです。
たもつは、予想以上に広い部屋を使わせてもらっていました。
前日の電話で「もう歩き回っています」との話を伺っていましたが、
この広さなら納得です。
たもつの姿は部屋の一番奥にありました。
え!?
思っていたよりはるかに、ボロボロ?

顔半分と首から胸にかけて、毛を刈られています。

右側、唾液が溜まって膨らんでいます。

右下顎を切除しているのでバランスが崩れ、
犬歯が飛び出しています。
私たちがケージの前にしゃがみ込むものの、
たもつは部屋の一番奥で微動だにせず、
恨みがましい視線をこちらに向けています。
(あの……、怒ってる? 怒ってるよね?)
看護師さんが様子を説明をしてくださいました。
・今朝ウェットフードを食べた。
・痛み止めは今日からは注射のみ。
・口が気になるようでカラーを外したがっているが、
その為か痒みのことは忘れているようだ。
私たちが話す声が届いたのか、
たもつは徐に身体を上げ、
ようやくこちらへと歩み寄ってきました。
「たもちゃん、来たよ。よく頑張ったね。
偉かった、偉かったね」
どのくらいで退院かと伺うと
「先生の判断になりますが、
恐らく週明け(この4~5日後)くらいでは?」とのことでした。
何か食べさせても良いかと訊くと
(夫がオヤツをポケットに忍ばせていました)
「ちょうどあげようと思っていたところだったので」と
ご飯を持ってきてくれました。
「飼い主さんもケージの中に入れますよ」と言われましたが、
扉を開けたもつが出ないようにしながらご飯をあげました。
よほど飢えていたのか(笑)、勢いよく食べてくれました。
やはり口に違和感があるようで、
貪り食っては患部を気にしています。
少し食べては1周し、また食べては1周という、
これまでにない行動を取る姿に、胸が痛くなりました。

食べては、

1周。

食べては、

1周しています。

口が気持ち悪いのか、痒みが出ているのか、
頭を床に擦り付けようと必死です。
私たちが来て興奮してしまったのか、
若干息も荒くなっています。
あっという間に面会時間が終了、
たもつの頭を撫でケージを閉めます。

後ろ髪を引かれる思いでケージの前から立ち去りますが、
あと一目見てからと思い陰からケージの中を覗き込むと、
落ち着きなく動き回っていたたもつが、
ビシッとお座りする姿が目に飛び込んできました。
たもちゃーんっ!
綺麗なお座りを決めていれば連れ帰ってくれると、
彼は恐らく考えたのでしょう。
切なくて泣けてきます。
帰宅後、暫く目を逸らしていた
「メラノーマ」に関するサイトを開きました。
「下顎の切除では再発率が大幅に下がる」との一文に、
希望が湧いてくるのを感じていました。
退院はいつになるのでしょう。
……続きます。
術後のたもつの様子は
私たちの想像の斜め上を行くものでした。
4月28日(水)
手術の翌日、高度医療センターK先生より電話があり、
その後のたもつの様子を教えてくださいました。
先生、少々戸惑い気味にこう口にしたのです。
「えっと、あの……。たもつちゃん、すっごく元気です」
「え?(笑)」
先生の説明はこうです。
・すごく元気で、もう歩き回っている(←先生ちょっと笑ってました)
順調な快復ぶりに驚かされる一方で、
先生が遠慮気味にそう口にしたので
(もしかして早々に退院してほしいと思っている?)と
深読みしてしまいます。
・血液検査の結果
「若干の貧血」という数値。
(これは術前と変わらないので、手術の影響ではないだろう)
・術後出血は一切なし。
・傷が開かないようしっかり診る為に、
少なくとも4日間くらいは必要。
(但し、術後開くことはほとんどない)
仮に縫う事態になれば、必ず飼い主の了承を得るとのこと。
・トイレは外に連れ出すことなく入院室でできている。
帰宅後夫に話すと「(やろうと思えば)できるんじゃん!」と(笑)
・午後からご飯を出しているが、匂いを嗅ぐだけで食べない。
口に違和感があるのだろうとのこと。
犬は猫より飢餓に強いので、今の段階で食べなくても問題はない。
面会時手から食べさせてあげてみては?とのこと。
・この日は点滴・注射両方で痛み止めを入れている。
明日以降は注射のみになる予定。
すごく元気に動き回っているので、点滴のチューブが邪魔のようだ。
(なんか看護師さん大変そうだな)と少し心配に。
・ワンワン鳴いている。痛みではなく寂しいのでしょうと。
「今聞こえているのがたもつちゃんの声です」と言われましたが、
残念ながらよく聞き取れませんでした。
「面会で会うとホームシックになってしまうかもしれないが、
会ってあげてください」とのこと。
以下は、見た目の変化についてです。
「面会時に驚いてしまうかもしれませんが……」との前置きがあり、
・切除した側に唾液が溜まりやすいので、
カエルさんのように右頬が腫れている(術後の普通の症状)
「カエルさんのように」とかいちいち表現が可愛い先生(笑)
・顎骨を切除していて左右のバランスが崩れている
左側から押されているので、下顎が右の方へずれている
(術後の普通の症状)
だいたいの子は徐々に自分で調節できるようになる。
それができない子は犬歯で上顎を傷付けてしまうことがあるので、
犬歯の先を少し削ることになる。
K先生は説明が丁寧で質問にも真摯に答えてくださるので、
安心してお任せすることができました。
「今はワンワン鳴いていて、鳴き疲れると寝るという感じです」
そう聞かされ、飛んで行ってたもつを抱き締めたくなりました。
4月29日(木)
手術から2日が経過していました。
この日はたもつの面会へ。
飼い主によっては、退院まで一切面会に来ない方もいるそうです。
仕事の都合というのもありますが、
「会うとホームシックに拍車がかかるだろう」との心配をされる方も。
入院室に通されると、ケージの数の多さに驚かされます。

人間の病室みたいです。
たもつは、予想以上に広い部屋を使わせてもらっていました。
前日の電話で「もう歩き回っています」との話を伺っていましたが、
この広さなら納得です。
たもつの姿は部屋の一番奥にありました。
え!?
思っていたよりはるかに、ボロボロ?

顔半分と首から胸にかけて、毛を刈られています。

右側、唾液が溜まって膨らんでいます。

右下顎を切除しているのでバランスが崩れ、
犬歯が飛び出しています。
私たちがケージの前にしゃがみ込むものの、
たもつは部屋の一番奥で微動だにせず、
恨みがましい視線をこちらに向けています。
(あの……、怒ってる? 怒ってるよね?)
看護師さんが様子を説明をしてくださいました。
・今朝ウェットフードを食べた。
・痛み止めは今日からは注射のみ。
・口が気になるようでカラーを外したがっているが、
その為か痒みのことは忘れているようだ。
私たちが話す声が届いたのか、
たもつは徐に身体を上げ、
ようやくこちらへと歩み寄ってきました。
「たもちゃん、来たよ。よく頑張ったね。
偉かった、偉かったね」
どのくらいで退院かと伺うと
「先生の判断になりますが、
恐らく週明け(この4~5日後)くらいでは?」とのことでした。
何か食べさせても良いかと訊くと
(夫がオヤツをポケットに忍ばせていました)
「ちょうどあげようと思っていたところだったので」と
ご飯を持ってきてくれました。
「飼い主さんもケージの中に入れますよ」と言われましたが、
扉を開けたもつが出ないようにしながらご飯をあげました。
よほど飢えていたのか(笑)、勢いよく食べてくれました。
やはり口に違和感があるようで、
貪り食っては患部を気にしています。
少し食べては1周し、また食べては1周という、
これまでにない行動を取る姿に、胸が痛くなりました。

食べては、

1周。

食べては、

1周しています。

口が気持ち悪いのか、痒みが出ているのか、
頭を床に擦り付けようと必死です。
私たちが来て興奮してしまったのか、
若干息も荒くなっています。
あっという間に面会時間が終了、
たもつの頭を撫でケージを閉めます。

後ろ髪を引かれる思いでケージの前から立ち去りますが、
あと一目見てからと思い陰からケージの中を覗き込むと、
落ち着きなく動き回っていたたもつが、
ビシッとお座りする姿が目に飛び込んできました。
たもちゃーんっ!
綺麗なお座りを決めていれば連れ帰ってくれると、
彼は恐らく考えたのでしょう。
切なくて泣けてきます。
帰宅後、暫く目を逸らしていた
「メラノーマ」に関するサイトを開きました。
「下顎の切除では再発率が大幅に下がる」との一文に、
希望が湧いてくるのを感じていました。
退院はいつになるのでしょう。
……続きます。
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