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迷子の〇〇〇ちゃん

     ※ 予約投稿です。  



   
     つい先日のことです。

  午後7時過ぎ、お散歩途中の坊ちゃんは

   交差点でどっちへ進むか思案中(休憩中)

「たもちゃ~ん、どっちでも良いから進んでおくれよぉ」

  「たもちゃ~ん、もうすぐとーちゃんも帰ってくるよぉ」

    一度座り込むと、

 急かせば急かすほど立ち上がろうとしなくなる坊ちゃん。

     ホント、我が強くて困っちゃう。


   そんな私たちのところへ、

  不意に歩み寄ってきた1人の老女。

    「あのぉ、交番はどこですか?」

       「え? こ、交番ですか?」

 えっと……、交番の場所は分かるんだけど、

      説明するのはちょっと難しいなぁ。

   しかも、ここからだとすごーく遠い。

  見ると、おばあちゃんの手には1枚の紙切れ。

    そこには、住所らしきものが書かれています。

おばあちゃんが言うには「この住所へ行きたい」とのこと。

   こういう時、グーグルマップって便利ですね。

     住所を入れると、その場所がすぐに表示されちゃう。

  あぁ、説明するのは簡単な場所だな。

   「えっと、この道をずーっと真っ直ぐ行って。

左側に○○(かなり目立つ建物)があるんですけど、分かります?」

      「んー、ちょっと分からない」とおばあちゃん。

   「あ、でも、この道ずーっと真っ直ぐなんですよね」

  そう説明していながら、

 このおばあちゃんの足で辿り着くことができるかな?という

        疑問も湧いてきます。

          はて、どうしたものか……。


  そんな困り果てた私たちの元へ、

     なんと救世主が現れましたよ。

   「どーしたのー?」

声を掛けてきてくれたのは、元気とそのおかーちゃん。

    あ、元気は無言だったけど(笑)




   12-06-27_1855.jpg


      ↑ 元気。2012年の写真ですが。



   かくかくしかじか、彼女に事情を説明しました。

 ……で、おばあちゃんと元気のおかーちゃんと私、

 3人で額を突き合わせその住所についてあーだこーだ。

 おばあちゃん曰く「ここ(書かれた住所)は友人の家、

訪ねようと出てきたのだけれど、分からなくなっちゃった」と。

  見ると、その紙には電話番号らしきものも書かれています。

    「あれ? この電話番号は?」

  「電話を掛けてみたけど、誰も出ないの」とおばあちゃん。

       ふーん。

   後から思ったんだけど、

おばあちゃん、携帯電話も財布も持ってなかったようなのですが。

 「あの、ご家族とかは? おうちに電話してみましょうか」

     「ううん、私、独り暮らしなの」

    そっかぁ、そうなのね……。

  困ったねぇ、ご友人?のお宅は分かったけれど、

      歩いて行くにはどうにも遠い。

    ワンコ連れでなければ、

 即「そこまで一緒に行きましょう」となるのだけれど、

  このグダグダ坊主を連れてじゃ却って迷惑になるし……。


    「こりゃ、一緒に行くしかないか」

 決断が早かったのは、元気のおかーちゃんの方でした。

   おばあちゃんも「いいんですかぁ」なんて言ってるし、

  あー、これ、一緒に歩いて行くしかないパターンだね(汗)


    歩き出す元気とおかーちゃんとおばあちゃん。

   「ほれ、たもちゃん。たもちゃんも立って!」

  グズグズ言う坊主を急かし、彼らの後を追いますよ。

 「たもちゃんは(疲れてて)可哀相だから、(来なくて)いいよ」

  元気のおかーちゃんはそう気遣ってくれたのだけれど、

   「そんじゃヨロシク~」なんて言える? 言えないよね~。

  どんどん先を行っちゃう、元気たち。

    グズグズ言って先へ進まない、うちの坊ちゃん。

   ……で、急かせば急かすほど、

  わざとあっちをスンスンこっちをスンスン、

    時間稼ぎをしようとする我の強さ(泣)


   目指していた住所地が近付いてくると、

  元気のおかーちゃんの声が聞こえてきました。

    警察へ電話を掛けてくれているようでした。

 ここまで来てどうして警察のお世話に……と言いますと。

  おばあちゃんの話、

 色々と辻褄が合わなくなってきていたのです。

 「書かれた住所は自分の家だ」とか「友人の家だ」とか。

  辿り着いた家は2階の戸建て住宅だったのだけれど、

 書かれた住所にはアパートかマンションかという建物名が。

   ついでに「私の家は平屋」とおばあちゃんは言う。

  ……で、この家はおばあちゃんの家なの?

     それとも、ご友人のお宅なの?

  友人宅を訪ねてきたと言う割に、

    お宅に明りも灯ってはいないし。

   元気のおかーちゃんはというと、

 「誰か来てくれるまで、ちゃんと一緒に居ますから」と、

     未だ警察の人と電話中。

    これは……、長丁場になりそうだわ。

しかし、元気のおかーちゃんに丸投げ状態になっちゃってるな。

   おばあちゃん、そこのお宅の門扉を揺すると、

 「あぁ、ここうちだわ」なんて言い出し入って行こうとするし。

  「え!? ここ? ここで良いの? ここがご自宅?」

    「うーん……」とまた迷い出すおばあちゃん。

   警察の指示通り、

 おばあちゃんに氏名と年齢を確認する元気のおかーちゃん。

   うん、名前と歳はちゃんと言えるのね。

  けど、若干「認知症」の気配があるよねぇ。


  そこへ1人の女性が通り掛かったんですけどね、

   おばあちゃんの背後、

1歩下がったところで何やらこちらの様子を窺っているんです。

   あ、ワンコが苦手なのかな? 道を空けてあげなくちゃ。

  そこで、ふと振り返ったおばあちゃん、

 様子を窺う女性の姿を目にし「あぁ」と声を上げました。

     「え、なんの騒ぎ? 何してんの?」

   ここへきてようやく、この女性が参入しますよ。

  「ようやく」って書いたのはですね、

この女性こそが、このお宅の住人と判明したからなのです。

    え? もっと早く声を掛けてよ~。

  おばあちゃんと住所地の女性とがご友人、

      そう分かってひと安心。

    警察にもその旨を説明、

 私たちはようやくこの迷子騒動から解放されたのでした。

  
   帰り道、たもつはもうヘロヘロ。

  元気とバイバイした後ふと見ると、

    元気もおかーちゃんに抱っこされちゃってました(笑)



   帰宅後、事の次第を夫に報告すると、

 「そういう時は、すぐに警察に電話した方がいいよ」と

       冷静すぎるひと言が。


    私の頭の中には、

 「このおばあちゃんをどうやって現地まで連れて行くか」

   そのことしかなかったのですが……。

  後から整理してみると、

おばあちゃんの話は支離滅裂であった部分もあるし、

 ご友人の反応を見るに約束をしていたようにも思えない。

    場合によっては、

参加者全員が危ない目に遭っていた可能性もなくはないなと。

   まあ、住宅街だし真夜中でもないし……とは思いますが。


  最初に「交番はどこですか?」と訊かれた時点で、

   110番、掛けてしまっても良かったのかな……。

 110番って、やっぱりちょっと躊躇ってしまいます。

「もっと緊急の事態に備えているのでは?」そう思うとなかなか。

    こういう時って、どうするのが正解なんでしょうねぇ。

  道を尋ねてきた相手が、ご高齢か否か、

    そんなところで判断すべきなんでしょうかねぇ。






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プロフィール

たもこ

Author:たもこ
生後2ヵ月で我が家にやってきた柴犬たもつ。
日々進化を続けるたもつと彼に翻弄される犬素人夫婦の日常を綴ります。
旧名たもつ先生です。
たもつ ♂ 
2007年10月19日生まれ

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