迷子の〇〇〇ちゃん
※ 予約投稿です。
つい先日のことです。
午後7時過ぎ、お散歩途中の坊ちゃんは
交差点でどっちへ進むか思案中(休憩中)
「たもちゃ~ん、どっちでも良いから進んでおくれよぉ」
「たもちゃ~ん、もうすぐとーちゃんも帰ってくるよぉ」
一度座り込むと、
急かせば急かすほど立ち上がろうとしなくなる坊ちゃん。
ホント、我が強くて困っちゃう。
そんな私たちのところへ、
不意に歩み寄ってきた1人の老女。
「あのぉ、交番はどこですか?」
「え? こ、交番ですか?」
えっと……、交番の場所は分かるんだけど、
説明するのはちょっと難しいなぁ。
しかも、ここからだとすごーく遠い。
見ると、おばあちゃんの手には1枚の紙切れ。
そこには、住所らしきものが書かれています。
おばあちゃんが言うには「この住所へ行きたい」とのこと。
こういう時、グーグルマップって便利ですね。
住所を入れると、その場所がすぐに表示されちゃう。
あぁ、説明するのは簡単な場所だな。
「えっと、この道をずーっと真っ直ぐ行って。
左側に○○(かなり目立つ建物)があるんですけど、分かります?」
「んー、ちょっと分からない」とおばあちゃん。
「あ、でも、この道ずーっと真っ直ぐなんですよね」
そう説明していながら、
このおばあちゃんの足で辿り着くことができるかな?という
疑問も湧いてきます。
はて、どうしたものか……。
そんな困り果てた私たちの元へ、
なんと救世主が現れましたよ。
「どーしたのー?」
声を掛けてきてくれたのは、元気とそのおかーちゃん。
あ、元気は無言だったけど(笑)

↑ 元気。2012年の写真ですが。
かくかくしかじか、彼女に事情を説明しました。
……で、おばあちゃんと元気のおかーちゃんと私、
3人で額を突き合わせその住所についてあーだこーだ。
おばあちゃん曰く「ここ(書かれた住所)は友人の家、
訪ねようと出てきたのだけれど、分からなくなっちゃった」と。
見ると、その紙には電話番号らしきものも書かれています。
「あれ? この電話番号は?」
「電話を掛けてみたけど、誰も出ないの」とおばあちゃん。
ふーん。
後から思ったんだけど、
おばあちゃん、携帯電話も財布も持ってなかったようなのですが。
「あの、ご家族とかは? おうちに電話してみましょうか」
「ううん、私、独り暮らしなの」
そっかぁ、そうなのね……。
困ったねぇ、ご友人?のお宅は分かったけれど、
歩いて行くにはどうにも遠い。
ワンコ連れでなければ、
即「そこまで一緒に行きましょう」となるのだけれど、
このグダグダ坊主を連れてじゃ却って迷惑になるし……。
「こりゃ、一緒に行くしかないか」
決断が早かったのは、元気のおかーちゃんの方でした。
おばあちゃんも「いいんですかぁ」なんて言ってるし、
あー、これ、一緒に歩いて行くしかないパターンだね(汗)
歩き出す元気とおかーちゃんとおばあちゃん。
「ほれ、たもちゃん。たもちゃんも立って!」
グズグズ言う坊主を急かし、彼らの後を追いますよ。
「たもちゃんは(疲れてて)可哀相だから、(来なくて)いいよ」
元気のおかーちゃんはそう気遣ってくれたのだけれど、
「そんじゃヨロシク~」なんて言える? 言えないよね~。
どんどん先を行っちゃう、元気たち。
グズグズ言って先へ進まない、うちの坊ちゃん。
……で、急かせば急かすほど、
わざとあっちをスンスンこっちをスンスン、
時間稼ぎをしようとする我の強さ(泣)
目指していた住所地が近付いてくると、
元気のおかーちゃんの声が聞こえてきました。
警察へ電話を掛けてくれているようでした。
ここまで来てどうして警察のお世話に……と言いますと。
おばあちゃんの話、
色々と辻褄が合わなくなってきていたのです。
「書かれた住所は自分の家だ」とか「友人の家だ」とか。
辿り着いた家は2階の戸建て住宅だったのだけれど、
書かれた住所にはアパートかマンションかという建物名が。
ついでに「私の家は平屋」とおばあちゃんは言う。
……で、この家はおばあちゃんの家なの?
それとも、ご友人のお宅なの?
友人宅を訪ねてきたと言う割に、
お宅に明りも灯ってはいないし。
元気のおかーちゃんはというと、
「誰か来てくれるまで、ちゃんと一緒に居ますから」と、
未だ警察の人と電話中。
これは……、長丁場になりそうだわ。
しかし、元気のおかーちゃんに丸投げ状態になっちゃってるな。
おばあちゃん、そこのお宅の門扉を揺すると、
「あぁ、ここうちだわ」なんて言い出し入って行こうとするし。
「え!? ここ? ここで良いの? ここがご自宅?」
「うーん……」とまた迷い出すおばあちゃん。
警察の指示通り、
おばあちゃんに氏名と年齢を確認する元気のおかーちゃん。
うん、名前と歳はちゃんと言えるのね。
けど、若干「認知症」の気配があるよねぇ。
そこへ1人の女性が通り掛かったんですけどね、
おばあちゃんの背後、
1歩下がったところで何やらこちらの様子を窺っているんです。
あ、ワンコが苦手なのかな? 道を空けてあげなくちゃ。
そこで、ふと振り返ったおばあちゃん、
様子を窺う女性の姿を目にし「あぁ」と声を上げました。
「え、なんの騒ぎ? 何してんの?」
ここへきてようやく、この女性が参入しますよ。
「ようやく」って書いたのはですね、
この女性こそが、このお宅の住人と判明したからなのです。
え? もっと早く声を掛けてよ~。
おばあちゃんと住所地の女性とがご友人、
そう分かってひと安心。
警察にもその旨を説明、
私たちはようやくこの迷子騒動から解放されたのでした。
帰り道、たもつはもうヘロヘロ。
元気とバイバイした後ふと見ると、
元気もおかーちゃんに抱っこされちゃってました(笑)
帰宅後、事の次第を夫に報告すると、
「そういう時は、すぐに警察に電話した方がいいよ」と
冷静すぎるひと言が。
私の頭の中には、
「このおばあちゃんをどうやって現地まで連れて行くか」
そのことしかなかったのですが……。
後から整理してみると、
おばあちゃんの話は支離滅裂であった部分もあるし、
ご友人の反応を見るに約束をしていたようにも思えない。
場合によっては、
参加者全員が危ない目に遭っていた可能性もなくはないなと。
まあ、住宅街だし真夜中でもないし……とは思いますが。
最初に「交番はどこですか?」と訊かれた時点で、
110番、掛けてしまっても良かったのかな……。
110番って、やっぱりちょっと躊躇ってしまいます。
「もっと緊急の事態に備えているのでは?」そう思うとなかなか。
こういう時って、どうするのが正解なんでしょうねぇ。
道を尋ねてきた相手が、ご高齢か否か、
そんなところで判断すべきなんでしょうかねぇ。
つい先日のことです。
午後7時過ぎ、お散歩途中の坊ちゃんは
交差点でどっちへ進むか思案中(休憩中)
「たもちゃ~ん、どっちでも良いから進んでおくれよぉ」
「たもちゃ~ん、もうすぐとーちゃんも帰ってくるよぉ」
一度座り込むと、
急かせば急かすほど立ち上がろうとしなくなる坊ちゃん。
ホント、我が強くて困っちゃう。
そんな私たちのところへ、
不意に歩み寄ってきた1人の老女。
「あのぉ、交番はどこですか?」
「え? こ、交番ですか?」
えっと……、交番の場所は分かるんだけど、
説明するのはちょっと難しいなぁ。
しかも、ここからだとすごーく遠い。
見ると、おばあちゃんの手には1枚の紙切れ。
そこには、住所らしきものが書かれています。
おばあちゃんが言うには「この住所へ行きたい」とのこと。
こういう時、グーグルマップって便利ですね。
住所を入れると、その場所がすぐに表示されちゃう。
あぁ、説明するのは簡単な場所だな。
「えっと、この道をずーっと真っ直ぐ行って。
左側に○○(かなり目立つ建物)があるんですけど、分かります?」
「んー、ちょっと分からない」とおばあちゃん。
「あ、でも、この道ずーっと真っ直ぐなんですよね」
そう説明していながら、
このおばあちゃんの足で辿り着くことができるかな?という
疑問も湧いてきます。
はて、どうしたものか……。
そんな困り果てた私たちの元へ、
なんと救世主が現れましたよ。
「どーしたのー?」
声を掛けてきてくれたのは、元気とそのおかーちゃん。
あ、元気は無言だったけど(笑)

↑ 元気。2012年の写真ですが。
かくかくしかじか、彼女に事情を説明しました。
……で、おばあちゃんと元気のおかーちゃんと私、
3人で額を突き合わせその住所についてあーだこーだ。
おばあちゃん曰く「ここ(書かれた住所)は友人の家、
訪ねようと出てきたのだけれど、分からなくなっちゃった」と。
見ると、その紙には電話番号らしきものも書かれています。
「あれ? この電話番号は?」
「電話を掛けてみたけど、誰も出ないの」とおばあちゃん。
ふーん。
後から思ったんだけど、
おばあちゃん、携帯電話も財布も持ってなかったようなのですが。
「あの、ご家族とかは? おうちに電話してみましょうか」
「ううん、私、独り暮らしなの」
そっかぁ、そうなのね……。
困ったねぇ、ご友人?のお宅は分かったけれど、
歩いて行くにはどうにも遠い。
ワンコ連れでなければ、
即「そこまで一緒に行きましょう」となるのだけれど、
このグダグダ坊主を連れてじゃ却って迷惑になるし……。
「こりゃ、一緒に行くしかないか」
決断が早かったのは、元気のおかーちゃんの方でした。
おばあちゃんも「いいんですかぁ」なんて言ってるし、
あー、これ、一緒に歩いて行くしかないパターンだね(汗)
歩き出す元気とおかーちゃんとおばあちゃん。
「ほれ、たもちゃん。たもちゃんも立って!」
グズグズ言う坊主を急かし、彼らの後を追いますよ。
「たもちゃんは(疲れてて)可哀相だから、(来なくて)いいよ」
元気のおかーちゃんはそう気遣ってくれたのだけれど、
「そんじゃヨロシク~」なんて言える? 言えないよね~。
どんどん先を行っちゃう、元気たち。
グズグズ言って先へ進まない、うちの坊ちゃん。
……で、急かせば急かすほど、
わざとあっちをスンスンこっちをスンスン、
時間稼ぎをしようとする我の強さ(泣)
目指していた住所地が近付いてくると、
元気のおかーちゃんの声が聞こえてきました。
警察へ電話を掛けてくれているようでした。
ここまで来てどうして警察のお世話に……と言いますと。
おばあちゃんの話、
色々と辻褄が合わなくなってきていたのです。
「書かれた住所は自分の家だ」とか「友人の家だ」とか。
辿り着いた家は2階の戸建て住宅だったのだけれど、
書かれた住所にはアパートかマンションかという建物名が。
ついでに「私の家は平屋」とおばあちゃんは言う。
……で、この家はおばあちゃんの家なの?
それとも、ご友人のお宅なの?
友人宅を訪ねてきたと言う割に、
お宅に明りも灯ってはいないし。
元気のおかーちゃんはというと、
「誰か来てくれるまで、ちゃんと一緒に居ますから」と、
未だ警察の人と電話中。
これは……、長丁場になりそうだわ。
しかし、元気のおかーちゃんに丸投げ状態になっちゃってるな。
おばあちゃん、そこのお宅の門扉を揺すると、
「あぁ、ここうちだわ」なんて言い出し入って行こうとするし。
「え!? ここ? ここで良いの? ここがご自宅?」
「うーん……」とまた迷い出すおばあちゃん。
警察の指示通り、
おばあちゃんに氏名と年齢を確認する元気のおかーちゃん。
うん、名前と歳はちゃんと言えるのね。
けど、若干「認知症」の気配があるよねぇ。
そこへ1人の女性が通り掛かったんですけどね、
おばあちゃんの背後、
1歩下がったところで何やらこちらの様子を窺っているんです。
あ、ワンコが苦手なのかな? 道を空けてあげなくちゃ。
そこで、ふと振り返ったおばあちゃん、
様子を窺う女性の姿を目にし「あぁ」と声を上げました。
「え、なんの騒ぎ? 何してんの?」
ここへきてようやく、この女性が参入しますよ。
「ようやく」って書いたのはですね、
この女性こそが、このお宅の住人と判明したからなのです。
え? もっと早く声を掛けてよ~。
おばあちゃんと住所地の女性とがご友人、
そう分かってひと安心。
警察にもその旨を説明、
私たちはようやくこの迷子騒動から解放されたのでした。
帰り道、たもつはもうヘロヘロ。
元気とバイバイした後ふと見ると、
元気もおかーちゃんに抱っこされちゃってました(笑)
帰宅後、事の次第を夫に報告すると、
「そういう時は、すぐに警察に電話した方がいいよ」と
冷静すぎるひと言が。
私の頭の中には、
「このおばあちゃんをどうやって現地まで連れて行くか」
そのことしかなかったのですが……。
後から整理してみると、
おばあちゃんの話は支離滅裂であった部分もあるし、
ご友人の反応を見るに約束をしていたようにも思えない。
場合によっては、
参加者全員が危ない目に遭っていた可能性もなくはないなと。
まあ、住宅街だし真夜中でもないし……とは思いますが。
最初に「交番はどこですか?」と訊かれた時点で、
110番、掛けてしまっても良かったのかな……。
110番って、やっぱりちょっと躊躇ってしまいます。
「もっと緊急の事態に備えているのでは?」そう思うとなかなか。
こういう時って、どうするのが正解なんでしょうねぇ。
道を尋ねてきた相手が、ご高齢か否か、
そんなところで判断すべきなんでしょうかねぇ。
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