超絶技巧にクラクラ

秋も終わりの風景になってきたね。
木曜日、坊主に留守番をお願いして、

日本橋にある三井記念美術館へ。
入口前では、

シカがお出迎え。
お邪魔したのはこちら、「驚異の超絶技巧!」展です。
入口付近の2点のみ、撮影オッケーになっていました。

初代 宮川香山 作 「猫ニ花細工花瓶」
照明と人影がうっすら写り込んじゃってますが……。

髙橋賢悟 作 「origin as a human」
館内は基本撮影禁止なので……、
ここからは絵ハガキを。

前原冬樹 作 「一刻 : 皿に秋刀魚」
皿も秋刀魚も一体の一木造りになっています。
頭と尻尾に近い部分は皿の縁にくっ付いていて、
胴体の下にはちゃんと空間があるんです。
隙間に彫刻刀を滑り込ませて彫った……と書いてありました。
彩色は油絵の具です。
まさに超絶!

安藤緑山 作 「パイナップル、バナナ」
象牙を彫って彩色をほどこしています。
普通に手に取って食べちゃいそう。
パイナップルやバナナの栽培や輸入が
始まったばかりの頃の作品だそうです。

安藤緑山 作 「松茸、占地(しめじ)」
こちらも象牙を彫って彩色したもの(牙彫)です。
松茸のカサが裂けていってる感じとか、
雨露に濡れた感じとか……、
造り物とは思えません。
こちらは出展作品ではないのですが、

安藤緑山 作 「染象牙果菜置物」
実家の台所を見ているようです。
「誰かが柿採ってきてくれたんだな」としか思いません(笑)
展示作品は、
「七宝」「漆工」「牙彫」「木彫」「自在」「陶磁」
「金工」「染織」「水墨」と、実に様々で見応えがありました。
個人的には、
安藤緑山氏の作品が並ぶことがあったら、
また足を運びたいなと思いました。
それから、展示会場内でビックリしたことがちらほら。
今回の会場、
入口付近の2点のみが写真撮影OKになっていたのですが……。
展示作品も中盤に差し掛かった辺りのことでした。
パシャッ!
ん?
みなさん、辺りをキョロキョロ。
パシャッ!
え!?
みなさんの視線の先を追うと、
作品にカメラ(スマホ)を向ける女性の姿が。
え? まさか……。
パシャッ!
その女性、ガラスケースの中の作品を
笑顔で撮影していたのです。
凍り付く会場内。
撮影していた女性は、連れの女性と嬉しそうに談笑。
真正面に立っていた男性は表情を強張らせ女性を凝視。
え? 学芸員さんは?
普通なら、走ってきて注意する人がいる筈だけど……。
撮影禁止を知らない?
「日本の人じゃない(日本語が読めない)のかなぁ?」
そんなふうに姉と話しながら作品を観ていたのですが、
彼女がなんと私たちの横へやってきて、
再び作品に向けスマホをかざしたのです。
私 「撮っていいんですか?(ダメですよね?)」
女性 「『フラッシュ使わなければ良い』って書いてあったので」
姉 「(撮って)良いのは入口の2点だけだと思いますよ」
女性 「へ? そうなんですか! すみません」
彼女は苦笑いを浮かべ、私たちの傍を離れて行きました。
その後、彼女の撮影する様子を目の前で目撃していた男性が
警備員さんを連れ舞い戻ってくると、
女性を小さく指差し彼女の禁止行為を訴えていたようですが、
警備員さんも彼女に警告することはなくただ見守るばかりで……。
あ、いや、もう私たちが注意しちゃったし。
しかしビックリするわ~と思っていたら……。
その後、私と別れて鑑賞していた姉が、
再び撮影する女性(↑とは別人)と遭遇。
パシャッ!
姉 「撮影しちゃいけないと思いますが……」
女性 「『ダメ』って書いてないですけど」
姉 「…………」
女性 「じゃあ警備員さんに訊いてきますっ!」
警備員さんを探しに?
女性は姿を消してしまったそうですが……。
優しい姉は何も言い返さなかったようですが、
「『ダメ』って書いてないけど」なんて反発されたら、
私は「あ゛ぁ!?(バカなの?)」って言い返しちゃいそう、
プンプン!
このところ「撮影OK」を謳う美術展が増えましたね。
SNSで是非拡散して欲しいというところなのでしょうが、
美術作品は「撮影厳禁」が基本。
「許可の方が特別」なのだということを、
会場内の注意書き等徹底して頂きたいなと思いました。
愚痴っぽくなってしまいましたが……。
ランチを済ませ姉と別れた後は、

福徳神社にお邪魔しました。

日本橋のビル群の中にある、静かな神社です。
お参りに見える人の姿が引っ切り無しで、
写真を撮るのに苦労しました。
境内あまり広くはないのですが、
ここだけ空気が違うように感じられとても好きな神社です。
御守りを頂いて、坊主の待つ家へ。

1週間ほど前の、皇居周辺です(撮影:姉)
今年は銀杏が色付くのが例年より少し早いかな。
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