ちゃんと聞いてる
既にお気づきの方も多いかもしれませんが、
私は2人姉妹の妹です。
男兄弟はいません。
本音を言うと、兄でも弟でもいいから欲しかったんですよね、
イケメン限定で(笑)
男が欲しかったのは、私だけではありません。
あ。これじゃ、誤解される言い回しですね。
男の子!を欲しがっていたのは、父も、です。
それも、尋常でない程切望していたようで……。
母から聞いた話です。
「○○(←私のこと)が生まれた時、
お祖母ちゃん凄く大変だったんだよ」
お祖母ちゃんとは、母方の祖母のことです。
私が生まれた後、
祖母はひどく狼狽えていたそうです。
「『どうしよう、また女の子だ』って言ってね」
まあね、姉に続いての女児ですけどね。
「『どうしよう、女の子だ。
△△さん(←父のこと)に何て伝えたらいいだろう』って」
そんなの、「女の子が生まれました」でいいんじゃね?
「お祖母ちゃん『困ったなぁ、何て言おう』って、
お父さんに連絡するの躊躇ってて」
父はそれだけ男児の誕生を熱望していたってことですよね。
「『生まれたのは女だ』なんて、
とてもじゃないけど伝えられない」
優しい祖母が戸惑う様が、
手に取るように分かりますよ。
もぉー! お祖母ちゃん困らせてどーすんよのぉー!
それが、正直な感想でしたね。
母も祖父母も、そして勿論父も、
私の誕生を心底喜んでくれたことに異存はありません。
それでも母のお腹に新しい命が宿ったと知った父が、
「男の子がいいなぁ」
「元気な男の子を産めよ~」
「おーい、男の子が出てくるのを待ってるぞー!」
と、無邪気に語り掛けていただろうことは想像に難くありません。
第2子の妊娠に心躍らせた父が、
「次こそは男の子!」と意気込む気持ち、
そしてそんな父の様子に戸惑いを隠せない母。
この世に生を受ける前の風景、
脳裏に浮かんじゃいますよ。
母がこの話を聞かせてくれたのは、
私がいい大人になってから。
「俺んちに、男がいればなぁ」
事あるごとにそう呟く父のことが
余程鬱陶しく感じられたのでしょう。
「お父さん、昔から男の子欲しがってたもんね」
「『うちの跡取りはどうする?』とか、煩いし」
「でも、男なら男で期待掛け過ぎて大変だよね」
母と姉と私、
陰で父のことを揶揄って話すことも多かったんです。
「でもね。うちは、優しい女の子だけで本当に良かった」
そう、母は言います。
「男の子だったら、お父さんとぶつかって
とっくに家を出ちゃってると思うし」
……ですよね。
兄弟に男の子がいたら、
それも、ヘタに真っ直ぐな性格の男の子がいたら、
まあ、父とは疾うにぶつかって、
私なんかよりずーっと以前に親子の縁を切られていたかも(笑)
……で、どうしてこんな昔話を思い出したかと言いますと、
先日ちょっと興味深いサイトを見つけたんですよね。
簡単に言うと、占いサイトなんですけどね。
そこに「胎児の頃から持ち続けている本能的欲求」
なんてものが書かれていて。

お腹の中でこんなふうに丸まってた頃の記憶?
そんなぁ、胎児の記憶なんて分かる訳な……と思っていたら、
『あなたの本能は、
父親からの「頑張っているね」という承認を欲しているようです。
あなたは親からの期待に応えようと、
絶え間なく努力してきました……』
なんてことが書いてある。
どうも胎児の頃から、
父親に「自分を認めろー!」と訴えていた?
……ようなんですよね。
これって、母のお腹の中で
「男の子がいい! 男の子よ生まれてこい!」
という父の声を聞いていたからなのでは?
可愛げのない私はたぶん、
「ざ~んね~ん、女の子だもんね~」
なんて返事してたんだろうな、なんて思います。

女の子で悪かったね、イジイジ。
勘違いしないで! たもちゃんは男の子だから。
笑っちゃうんですけどね、
すっきりしたんですよね、憑き物が取れたように。
そんなに頑張らなくてもいいんだって、
そう思ったんですよね。
父が得意になって聞かせる話に共感するフリ、
夫婦の不和に気付いた時父の肩を持つフリ、
父にとんでもなく懐いているフリ……。
これまで然して意識もせずしてきたこれらの振る舞いも、
なぜか途端に無駄事のように感じられてしまったんです。
そのせいか、
「親子の縁を切るから」という宣言を聞かされた時も、
不思議と動じることはありませんでしたね。
胎児の頃より胸に抱いていた、
父にしがみ付こうとする執念もまたその労力も、
最早不要のものに感じられていたからなのかもしれません。

かーちゃん、冷たいね。
そうやって、親を捨てるんだね。
捨てたりしないけどさ……。
たぶん、お腹の中で赤ちゃんは、
お母さんが優しく語り掛ける声も、
お父さんが期待に胸膨らませ掛ける言葉も、
全部ちゃんと聞いている、
そう思うんですよね。
知ってた?

おいらも寝たふりして、
とーちゃんのツマンナイおやじギャグや、
かーちゃんのおバカ過ぎる妄想話を、
ちゃーんと聞いているんだよ
あ……。
私の口からダダ漏れになってるおバカ話の数々、
ちゃんと責任を持つようこれから気を付けるとします
私は2人姉妹の妹です。
男兄弟はいません。
本音を言うと、兄でも弟でもいいから欲しかったんですよね、
イケメン限定で(笑)
男が欲しかったのは、私だけではありません。
あ。これじゃ、誤解される言い回しですね。
男の子!を欲しがっていたのは、父も、です。
それも、尋常でない程切望していたようで……。
母から聞いた話です。
「○○(←私のこと)が生まれた時、
お祖母ちゃん凄く大変だったんだよ」
お祖母ちゃんとは、母方の祖母のことです。
私が生まれた後、
祖母はひどく狼狽えていたそうです。
「『どうしよう、また女の子だ』って言ってね」
まあね、姉に続いての女児ですけどね。
「『どうしよう、女の子だ。
△△さん(←父のこと)に何て伝えたらいいだろう』って」
そんなの、「女の子が生まれました」でいいんじゃね?
「お祖母ちゃん『困ったなぁ、何て言おう』って、
お父さんに連絡するの躊躇ってて」
父はそれだけ男児の誕生を熱望していたってことですよね。
「『生まれたのは女だ』なんて、
とてもじゃないけど伝えられない」
優しい祖母が戸惑う様が、
手に取るように分かりますよ。
もぉー! お祖母ちゃん困らせてどーすんよのぉー!
それが、正直な感想でしたね。
母も祖父母も、そして勿論父も、
私の誕生を心底喜んでくれたことに異存はありません。
それでも母のお腹に新しい命が宿ったと知った父が、
「男の子がいいなぁ」
「元気な男の子を産めよ~」
「おーい、男の子が出てくるのを待ってるぞー!」
と、無邪気に語り掛けていただろうことは想像に難くありません。
第2子の妊娠に心躍らせた父が、
「次こそは男の子!」と意気込む気持ち、
そしてそんな父の様子に戸惑いを隠せない母。
この世に生を受ける前の風景、
脳裏に浮かんじゃいますよ。
母がこの話を聞かせてくれたのは、
私がいい大人になってから。
「俺んちに、男がいればなぁ」
事あるごとにそう呟く父のことが
余程鬱陶しく感じられたのでしょう。
「お父さん、昔から男の子欲しがってたもんね」
「『うちの跡取りはどうする?』とか、煩いし」
「でも、男なら男で期待掛け過ぎて大変だよね」
母と姉と私、
陰で父のことを揶揄って話すことも多かったんです。
「でもね。うちは、優しい女の子だけで本当に良かった」
そう、母は言います。
「男の子だったら、お父さんとぶつかって
とっくに家を出ちゃってると思うし」
……ですよね。
兄弟に男の子がいたら、
それも、ヘタに真っ直ぐな性格の男の子がいたら、
まあ、父とは疾うにぶつかって、
私なんかよりずーっと以前に親子の縁を切られていたかも(笑)
……で、どうしてこんな昔話を思い出したかと言いますと、
先日ちょっと興味深いサイトを見つけたんですよね。
簡単に言うと、占いサイトなんですけどね。
そこに「胎児の頃から持ち続けている本能的欲求」
なんてものが書かれていて。

お腹の中でこんなふうに丸まってた頃の記憶?
そんなぁ、胎児の記憶なんて分かる訳な……と思っていたら、
『あなたの本能は、
父親からの「頑張っているね」という承認を欲しているようです。
あなたは親からの期待に応えようと、
絶え間なく努力してきました……』
なんてことが書いてある。
どうも胎児の頃から、
父親に「自分を認めろー!」と訴えていた?
……ようなんですよね。
これって、母のお腹の中で
「男の子がいい! 男の子よ生まれてこい!」
という父の声を聞いていたからなのでは?
可愛げのない私はたぶん、
「ざ~んね~ん、女の子だもんね~」
なんて返事してたんだろうな、なんて思います。

女の子で悪かったね、イジイジ。
勘違いしないで! たもちゃんは男の子だから。
笑っちゃうんですけどね、
すっきりしたんですよね、憑き物が取れたように。
そんなに頑張らなくてもいいんだって、
そう思ったんですよね。
父が得意になって聞かせる話に共感するフリ、
夫婦の不和に気付いた時父の肩を持つフリ、
父にとんでもなく懐いているフリ……。
これまで然して意識もせずしてきたこれらの振る舞いも、
なぜか途端に無駄事のように感じられてしまったんです。
そのせいか、
「親子の縁を切るから」という宣言を聞かされた時も、
不思議と動じることはありませんでしたね。
胎児の頃より胸に抱いていた、
父にしがみ付こうとする執念もまたその労力も、
最早不要のものに感じられていたからなのかもしれません。

かーちゃん、冷たいね。
そうやって、親を捨てるんだね。
捨てたりしないけどさ……。
たぶん、お腹の中で赤ちゃんは、
お母さんが優しく語り掛ける声も、
お父さんが期待に胸膨らませ掛ける言葉も、
全部ちゃんと聞いている、
そう思うんですよね。
知ってた?

おいらも寝たふりして、
とーちゃんのツマンナイおやじギャグや、
かーちゃんのおバカ過ぎる妄想話を、
ちゃーんと聞いているんだよ

あ……。
私の口からダダ漏れになってるおバカ話の数々、
ちゃんと責任を持つようこれから気を付けるとします

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