その人の死に方

    その人の死に方について、

      想ったことはありますか?


   母を病気で亡くし2年半あまり、

     我が儘言って家族を振り回す、

  その癖人一倍寂しがり屋で家族に甘えたがる、

    ちょっぴりメンドーな父のご機嫌伺いに、

 週に1度は実家を訪れています。

   母を亡くした当初、

 家族を喪った寂しさが紛れるようになるまではと、

    父の様子を見に実家を訪れていた訳ですが、

 それも、週に1度が2週に1度になり、

   いずれは月に1度というように、

徐々に以前よりの適度な距離感を取り戻せるようになればと

      考えていたんですよね。


      それが……。

   飲み過ぎては姉の手を焼かせてみたり、

 記憶のないままに肋骨にヒビを入れてみたり、

  「寂しくて堪らない」と私を呼んでみたり……。

      とにかく、

    父を安心して放置……、

   否、遠くから見守ることを、

 一切私にさせてくれようとはしないのです。

 そりゃね、父親を見捨てるつもりなんか毛頭ありませんよ。

  けどね、四肢に問題がある訳でも、

内臓に疾患がある訳でもない(だろう)父には、

     いい加減しっかりしとくれよーっ!

       と、説教したくもなりますよ。

     世の中には、

白寿を過ぎても尚畑仕事に精出すお年寄りもいますよね。

   夫は「人それぞれ」と言うけれど、

     どんだけ甘ったれなんだよっ!

    と、喝を入れたい衝動に駆られてしまいます。


    そんな父の元を訪れ、

 寂しがりの父を放置し道路掃除に勤しんでいると、

  近所の方と立ち話をする機会に恵まれます。

 (やたら)社交的だった母には知り合いも多く、

「お母さんにはお世話になったのよ」と、

   懐かしく母のことを話してくださる方も多いのですが、

 このところ私の心を捉えて離さないのはこんな話題です。


   
   「どうやって、死ぬつもりなんだろ?」

  これ、自ら……って意味じゃないですよ。

 「もう、心配なのはそれだけなんだよね。

   お父さん、いったいどう死ぬんだろう……って」


こう話すのは、母と親しく付き合いのあった近所の女性です。

  私の両親より10歳ほど歳下のこのご夫婦、

     妻である彼女が、

 当分先であろう夫の最期について憂いているのです。

  先ほど「お父さん」と書いたのは、

    これ、ご主人のことですね。

  「も~、どうするつもりなんだろうねぇ」

 「これからどうなって行くんだろ? 寝たきり?

   それも困るよねぇ、老々介護になっちゃうもん」

  「本人は、どう死ぬつもりなんだろうね」

 「どうやって死にたいか、考えといてほしいよね~」


    そ、そんなに?

      今から?

          死ぬときの心配?


   彼女の言わんとしている事は、分かります。

     どうやって死ぬって、これ、

  決して死に際の話じゃあないんですよね。

    子供たちも独立してしまった今、

 衰えつつある体力と向き合いながら夫の行く末を想うことが

   どれほど苦しいことかは想像に難くありません。


  「うちのお父さん、どうやって死ぬと思う?」

     いやいや、そんな話私に振られても(汗)

「そんな心配、まだまだ要らないでしょ?」

  「そんなことないよぉ、あっと言う間だよぉ。

    困るよねぇ、どうしたいと思ってるんだろ……」

  いやいや、その辺りは夫婦で話し合った方がいいかと(汗)

      
     頭を抱えながら彼女、

  唐突に、こんな質問を投げ掛けてきましたよ。


  「お父さんは?(私の父のことです)

      お父さんには、

  これからどういうふうになっていって欲しいと思う?」

     
     へ? うち、……ですか?


「うちは……。

  うちは、施設とか絶対行かないと思うんですよねぇ。

 ……かと言って、介護の人が家に入るのも嫌がると思うし」

  「だよねぇ。お父さん、そんな感じだよねぇ。

    うちもそう、介護の人とか入れないと思う。

   男の人は困るよねぇ、どうするんだろ……」

「けど、まだまだそんな心配要らなくない?」

  「ダメダメ、何があるか分からないもん」

  ですよね、ですよね。

 うちも、100歳まで生きそうだった母が、

   あんなに早く逝っちゃいましたからね。


  「お父さんは(私の父のこと)、どうなるんだろうね」

「う~ん。

   うちは……。

  うちは、ぽっくりがいいなぁ、ぽっくりが」


  ※ ぽっくり : 人が突然に死ぬさま


  「えぇっ? ぽっくり?」

「だって、病気とか怪我とかで長患いするより、

  苦しまないままぽっくりの方が本人も辛くないと思うし」

無責任かつ無慈悲な物言いだっていうのは自覚してます。

  「そんなぁ、思ってる通りになんかならないよぉ」

「まあ、そうなんだろうけど。

   本人も『俺もよく生きた!』って言ってるし、

  おかーさんに置き去りにされたこと恨んでるし」

 これ、本当です。

    「俺より先に逝きやがって!」と、

 父は時折仏壇の母に向かい、恨み言を吐いているんです。

  「そっかぁ。お父さん、お母さんにベッタリだったもんね」


掃除の手を止め、部屋で待つ父のこともすっかり忘れ、

    そのまま一頻り彼女と会談。

そんな中、彼女がふと漏らしたひと言が私の胸を突きました。

  「お父さん、なんでも『子供が一番!』だったもんね。

     お菓子貰っても『まずは子供から』って……」



   確かに、父はそういう人でした。

  あ、「でした」じゃオカシイですね。

 確かに父は、「子供が一番」そういう人です。

 
  飲んだくれては悪態つく父の姿を思い起こし、

 「ぽっくり希望」などと軽口叩いたことに自己嫌悪。

人の死に方なんて本人ですら思いのままにならないこと、

   外野の人間が軽々しく口にすることではありません。

  ただ、この先どうなって行くのか、

本人が幸せと思う最期を迎える為に何ができるのか……、

    そんなことを想うと、

  「いったいどうやって死ぬんだろ」と

       呟いてみたくなる私もいるんです。


   その人の死に方、

考えても、恐らく答えは見つからないでしょう。

 今はただ生きる支えになってあげることだけが、

  その人の死に方の助けになるかもしれないと、

 取り敢えず、今日の私はそう思っています。

明日はまた別のことを思ってるかもしれないけれど。

   

   

    
    ここ数日のたもやん 



  先週の木曜日より、吐くことが一切なくなりました。

 水曜日に先生にお伝えしたところ、

   「山は越えたかな」と言っていただきました。

  投薬は続けていますが、

    確実に快復に向かっているようです。

 

   
   13-11-26_1051.jpg


          ワンコ動画に目が釘づけの坊ちゃん。




   13-11-26_1052.jpg


             なにこれ~?





    13-11-28_1915.jpg


       薬を飲まされ、ご機嫌斜めな坊ちゃん。



    たもちゃん、あと少し、ガンバロー 




     
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プロフィール

たもつ先生

Author:たもつ先生
生後2ヵ月で我が家にやってきた柴犬たもつ。
日々進化を続けるたもつと彼に翻弄される犬素人夫婦の日常を綴ります。
たもつ ♂ 
2007年10月19日生まれ

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