この子を守るため
昨日、我が家の坊主がまたまた危険に晒される事件が起きました 
いつものように河原を散歩していたときのことです。
「あれれ~、独りで放浪してる子がいるわ~
」
1匹のパグがあっちへチョロチョロ、こっちへピョンピョン、
勝手気ままに歩き回っているのです。
おいおい、飼い主はどこかね?
ウォンウォン!
「へぇ~、案外野太い声で鳴くんだね」
それまで出逢ったパグさんたちが大人しく動きも緩やかだったので、
彼?彼女かな?の機敏な動きにちょっと目を奪われてしまった私。
ジョギングする女性がやってきました。
すると、野放しのパグはすかさず彼女の足元に纏わりつきました。
「きゃっ!」
小さな声をあげ、女性は走り去ります。
「メーワクだなぁ
……で、飼い主はいったいどこよ?」
こらぁ!
飼い主?の声が響き渡りました。
ん?
目を転じると、1匹の小型犬を熱心にブラッシングしていた男性が、
パグを叱りつけています。
「あんたのパグだったんかい。ちゃんと見ておきなさいよぉ
」
その直後です。
! ! !
パグが、たもつに目を付けたのは明らかでした。
ガッガッガッ!
パグはたもつ目掛けて土手を駆け上ってきます
「うわぁ、来たぁ
」
一瞬見合った2匹。
ウォンウォンウォン
ギャンギャンギャン
「ぎゃーっ! 止めんかいっ
」
たもつのリードを必死に引く私の目の端には、
血相変えて土手を駆け上がってくる飼い主の姿が。
ウォンウォンウォン
ギャンギャンギャン
たもつをパグから遠ざけようと彼のリードを引きますが、
背後から攻撃を仕掛けてくるパグに応戦するように、
たもつもまた身体を捩りながら叫び返しているのです。
ぎゃーっ! 噛まれちゃうぅうぅ!
これ、
なんっとかしてよーっ!!!
恐らく、耳を劈くような叫び声だったと思います。
私は声を張り上げると、パグの飼い主を責め立てました。
パグは相変わらずたもつに吠えかかり、
たもつもまた奇声を発しています。
たもつのリードを夢中で引きながら、
彼の臀部に迫るパグの前に脚を入れ、
私はパグの歯がたもつに触れないようにと必死です。
途中からはもう、パグの顎の下を蹴り上げていたかもしれません。
ぎゃーっ! 噛まれるぅうぅ!
混乱する一方で、
「ダメだ! 本気で蹴り飛ばさなきゃ防げないかも」
たもつより小さな身体のパグを見下ろしながら、
少しだけ冷静さを取り戻している私。
その時です。
たもつと私の間に身体を入れると、
飼い主の男性は必死の形相でパグを抱き上げました。
助かった…………
「ごめんねっ!」
は?
見ると、男性はすっかり顔を紅潮させ、
憤懣やるかたないと言った表情を浮かべてこちらを見ています。
恐らく、私もまた興奮冷めやらぬ状態で、
目を吊り上げ険しい表情を浮かべていたのでしょう。
男性はそれ以上何も言わず、
パグを抱えると土手を下って行きました。
私もまた興奮するたもつを引き寄せると、
彼らに背を向け、戦場を後にしたのです。
しかし………………、
腹立つわーっ!
ちゃんと繋いどけよ、バーカ!!
お前みたいな飼い主を『クソ』って言うんだよっ!!!
頭の中では罵詈雑言が渦巻き、
私は自分自身を落ち着けるのに必死でした。
河原を後にしたたもつもまた、
いまだ息を荒くしたまま、
周囲の植え込みや電柱の匂いを興奮気味に嗅ぎまわっています。
怖い目に、遭わせちゃった……
土手下にノーリードのパグがいることは認識していた筈なのに。
彼に気付かれる前に、方向転換することだってできた筈なのに。
ごめんね、たもちゃん。ごめんね、たもちゃん。
あぁ、それにしてもイライラするわ!
私たちがたもつを繋ぐのは、この子の命を守るため。
お前に噛ませるためじゃないんだよーっ!
私たちが日々散歩するこの河原。
草刈りはまめに行ってもらえるし、
清掃作業の人も入ってくださるし、
とても環境のいいところだと思うんです。
ジョギングする人や親子で散歩する人、
日光浴する人や釣りをする人、
勿論犬の散歩をする人を含め、多くの人が集まります。
その中には、ノーリードの子たちも、います。
慣らされてしまっているんでしょうね、私自身。
ノーリードの子に対する警戒心が、どこかで薄れてしまっていたのでしょう。
以前「うちの子、噛まれたことがあるんです」という飼い主さんと、
話したことがあったんですよね。
「『あぁ、うちの子は大丈夫ですよ~』だとか、
『噛んだりしませんからぁ』だとか、
そんなのは一切信用しないことに決めたから」
そう彼女は話していましたね。
たもつも0歳時に、噛まれてヒドイ怪我を負わされています。
防いでも防いでも防ぎきれないワンコトラブル。
それでも、自分のワンコを制御できない飼い主が、
河原から一掃されることはまずないでしょう。
そして、よその子を襲い、
私のような気性の激しい女の反撃に遭うことになるのです。
今回噛まれずに済んだのは不幸中の幸いです。
その後も、あーすればヨカッタ、こーすればヨカッタと
布団に入ってからもモヤモヤは消えず……。
あぁ、でも……。
「よその子を蹴りあげるなんて、お前バカか?」とか、
「そういうときは、ただ黙って走るんだよ!」とか、
みなさんのご意見を頂けると助かります。

おいらはただ、河原でまったりしたいだけなんだよ

いつものように河原を散歩していたときのことです。
「あれれ~、独りで放浪してる子がいるわ~

1匹のパグがあっちへチョロチョロ、こっちへピョンピョン、
勝手気ままに歩き回っているのです。
おいおい、飼い主はどこかね?
ウォンウォン!
「へぇ~、案外野太い声で鳴くんだね」
それまで出逢ったパグさんたちが大人しく動きも緩やかだったので、
彼?彼女かな?の機敏な動きにちょっと目を奪われてしまった私。
ジョギングする女性がやってきました。
すると、野放しのパグはすかさず彼女の足元に纏わりつきました。
「きゃっ!」
小さな声をあげ、女性は走り去ります。
「メーワクだなぁ

こらぁ!
飼い主?の声が響き渡りました。
ん?
目を転じると、1匹の小型犬を熱心にブラッシングしていた男性が、
パグを叱りつけています。
「あんたのパグだったんかい。ちゃんと見ておきなさいよぉ

その直後です。
! ! !
パグが、たもつに目を付けたのは明らかでした。
ガッガッガッ!
パグはたもつ目掛けて土手を駆け上ってきます

「うわぁ、来たぁ

一瞬見合った2匹。
ウォンウォンウォン
ギャンギャンギャン
「ぎゃーっ! 止めんかいっ

たもつのリードを必死に引く私の目の端には、
血相変えて土手を駆け上がってくる飼い主の姿が。
ウォンウォンウォン
ギャンギャンギャン
たもつをパグから遠ざけようと彼のリードを引きますが、
背後から攻撃を仕掛けてくるパグに応戦するように、
たもつもまた身体を捩りながら叫び返しているのです。
ぎゃーっ! 噛まれちゃうぅうぅ!
これ、
なんっとかしてよーっ!!!
恐らく、耳を劈くような叫び声だったと思います。
私は声を張り上げると、パグの飼い主を責め立てました。
パグは相変わらずたもつに吠えかかり、
たもつもまた奇声を発しています。
たもつのリードを夢中で引きながら、
彼の臀部に迫るパグの前に脚を入れ、
私はパグの歯がたもつに触れないようにと必死です。
途中からはもう、パグの顎の下を蹴り上げていたかもしれません。
ぎゃーっ! 噛まれるぅうぅ!
混乱する一方で、
「ダメだ! 本気で蹴り飛ばさなきゃ防げないかも」
たもつより小さな身体のパグを見下ろしながら、
少しだけ冷静さを取り戻している私。
その時です。
たもつと私の間に身体を入れると、
飼い主の男性は必死の形相でパグを抱き上げました。
助かった…………

「ごめんねっ!」
は?
見ると、男性はすっかり顔を紅潮させ、
憤懣やるかたないと言った表情を浮かべてこちらを見ています。
恐らく、私もまた興奮冷めやらぬ状態で、
目を吊り上げ険しい表情を浮かべていたのでしょう。
男性はそれ以上何も言わず、
パグを抱えると土手を下って行きました。
私もまた興奮するたもつを引き寄せると、
彼らに背を向け、戦場を後にしたのです。
しかし………………、
腹立つわーっ!
ちゃんと繋いどけよ、バーカ!!
お前みたいな飼い主を『クソ』って言うんだよっ!!!
頭の中では罵詈雑言が渦巻き、
私は自分自身を落ち着けるのに必死でした。
河原を後にしたたもつもまた、
いまだ息を荒くしたまま、
周囲の植え込みや電柱の匂いを興奮気味に嗅ぎまわっています。
怖い目に、遭わせちゃった……

土手下にノーリードのパグがいることは認識していた筈なのに。
彼に気付かれる前に、方向転換することだってできた筈なのに。
ごめんね、たもちゃん。ごめんね、たもちゃん。
あぁ、それにしてもイライラするわ!
私たちがたもつを繋ぐのは、この子の命を守るため。
お前に噛ませるためじゃないんだよーっ!
私たちが日々散歩するこの河原。
草刈りはまめに行ってもらえるし、
清掃作業の人も入ってくださるし、
とても環境のいいところだと思うんです。
ジョギングする人や親子で散歩する人、
日光浴する人や釣りをする人、
勿論犬の散歩をする人を含め、多くの人が集まります。
その中には、ノーリードの子たちも、います。
慣らされてしまっているんでしょうね、私自身。
ノーリードの子に対する警戒心が、どこかで薄れてしまっていたのでしょう。
以前「うちの子、噛まれたことがあるんです」という飼い主さんと、
話したことがあったんですよね。
「『あぁ、うちの子は大丈夫ですよ~』だとか、
『噛んだりしませんからぁ』だとか、
そんなのは一切信用しないことに決めたから」
そう彼女は話していましたね。
たもつも0歳時に、噛まれてヒドイ怪我を負わされています。
防いでも防いでも防ぎきれないワンコトラブル。
それでも、自分のワンコを制御できない飼い主が、
河原から一掃されることはまずないでしょう。
そして、よその子を襲い、
私のような気性の激しい女の反撃に遭うことになるのです。
今回噛まれずに済んだのは不幸中の幸いです。
その後も、あーすればヨカッタ、こーすればヨカッタと
布団に入ってからもモヤモヤは消えず……。
あぁ、でも……。
「よその子を蹴りあげるなんて、お前バカか?」とか、
「そういうときは、ただ黙って走るんだよ!」とか、
みなさんのご意見を頂けると助かります。

おいらはただ、河原でまったりしたいだけなんだよ

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