要らない毛は伸びる
実家の父ですが……、
ここ数年、否もう10年以上になるかな、床屋に足を運んでいません。
あ、別に、オシャレロンゲにしてるとかじゃないですよ。
面倒臭がりで出不精の父、
ある時期から母に散髪を任せるようになっていたんですよね。
父の髪型は、大工の王道を行く「角刈り」
なぁ~んだ、バリカン使えば簡単じゃんって思われがちですが、
これがまた手先の繊細さを問われる作業のようでして……。
父の散髪を、母は実に厄介がっていましたね。
「だってぇ、『あそこが長いとかここを切り過ぎだとか……』、
『右と左が合ってないとか……』、
文句ばっかりでウルサイんだもん」
ま、右と左が合ってないってのは問題だと思いますけどね。
それでも回を重ねるごとに、
床屋に行く必要もないほどに母はその腕を上げ……。
歳をとり、身綺麗にして床屋に行くのが面倒臭い。
父の足が床屋から遠ざかったのには、勿論そんな理由もあったとは思います。
それでもその一番の理由だったのは、
渋々、時に愚痴を零しながらもバリカンを手にする母と縁側で過ごす午後のひと時が、
何ものにも代えられないものだったからなのかもしれません。
2年前の春、そんな母が逝ってしまい、
あぁ、これでいよいよ父もロンゲ生活を余儀なくされるのかなどと、
私も内心面白がったりしていた訳ですが……。
父もまあ立ち直りが早いというかめげてないというか、
今では姉に散髪を任せるようになっておりまして。
先日実家を訪ねた時にも、
「どうだ? 俺の頭、スッキリしただろう?」と鼻高々の父。
「あぁ、ずいぶん綺麗になったね」
(前夜12時頃「今、床屋を済ませたところです」なんてメールを
姉から貰っていた私)
「○○(←姉のこと)は上手いんだよ。手先が器用なんだな~」
「でも、なんでそんな真夜中に散髪したの?」
「だって、今日出掛けなくちゃならなかっただろ?」
(所用で親戚のところに立ち寄るだけなんですけどね、
それも、ほんの数分のことなんですけどね)
今では見る影もありませんが、
若かりし日の父は結構オシャレさんだったみたいなんですよね。
今でも「髪が耳に掛かってきちゃってる」とか、
「角刈りが『角』じゃなくなってきちゃってる」とか、
父には結構な拘りを見せるメンドーなところがあるんです。
(あのさ、もうお爺ちゃんなんだからさ、
髪型なんて、どうでもいいんじゃね?)
……なんて、つい漏らしてしまいそうになる私なのですが。
「俺ももう歳なのかな~、ずいぶん禿げ上がってきちゃったんだよなぁ」
なんて、滅入った様子で鏡の中を覗き込んでみせる父。
(だからぁ、世間さまから見たらもう充分なお爺ちゃんなんだし)
「○○買って試してみようかな~」
↑ テレビで頻りに宣伝されている育毛剤のことです。
(いやもう、今更、そんな色気づかなくていいからさ)
それでも、額の境界線の上昇がどうにも気になって仕方がない様子の父。
そんな父の口を突いて出た台詞がこちらです。
「でもな、なぜか要らない毛は伸びるんだよ」
へ?
「鼻毛とか、耳毛とか、腋毛とか……」
むむっ?
「なんでだろうなぁ、必要なところには生えてこないのに、
要らない毛だけはジャンジャン伸びるんだよぉ
」
ははっ、あははははは
筋力やら記憶力やら衰え始めた父を目下のところ悩ますものは、
要らない毛が伸びる……ことらしいです
………………どーでも良すぎる悩みだ

おいら鼻毛はないけど、

耳毛はビッシリだよ
……っていうか、

そもそも、たもちゃんは全身毛むくじゃらでしょ。
けどね、たもちゃんには要らない毛なんか伸びてこないから、
そんな心配しなくていいんだよ
ここ数年、否もう10年以上になるかな、床屋に足を運んでいません。
あ、別に、オシャレロンゲにしてるとかじゃないですよ。
面倒臭がりで出不精の父、
ある時期から母に散髪を任せるようになっていたんですよね。
父の髪型は、大工の王道を行く「角刈り」
なぁ~んだ、バリカン使えば簡単じゃんって思われがちですが、
これがまた手先の繊細さを問われる作業のようでして……。
父の散髪を、母は実に厄介がっていましたね。
「だってぇ、『あそこが長いとかここを切り過ぎだとか……』、
『右と左が合ってないとか……』、
文句ばっかりでウルサイんだもん」
ま、右と左が合ってないってのは問題だと思いますけどね。
それでも回を重ねるごとに、
床屋に行く必要もないほどに母はその腕を上げ……。
歳をとり、身綺麗にして床屋に行くのが面倒臭い。
父の足が床屋から遠ざかったのには、勿論そんな理由もあったとは思います。
それでもその一番の理由だったのは、
渋々、時に愚痴を零しながらもバリカンを手にする母と縁側で過ごす午後のひと時が、
何ものにも代えられないものだったからなのかもしれません。
2年前の春、そんな母が逝ってしまい、
あぁ、これでいよいよ父もロンゲ生活を余儀なくされるのかなどと、
私も内心面白がったりしていた訳ですが……。
父もまあ立ち直りが早いというかめげてないというか、
今では姉に散髪を任せるようになっておりまして。
先日実家を訪ねた時にも、
「どうだ? 俺の頭、スッキリしただろう?」と鼻高々の父。
「あぁ、ずいぶん綺麗になったね」
(前夜12時頃「今、床屋を済ませたところです」なんてメールを
姉から貰っていた私)
「○○(←姉のこと)は上手いんだよ。手先が器用なんだな~」
「でも、なんでそんな真夜中に散髪したの?」
「だって、今日出掛けなくちゃならなかっただろ?」
(所用で親戚のところに立ち寄るだけなんですけどね、
それも、ほんの数分のことなんですけどね)
今では見る影もありませんが、
若かりし日の父は結構オシャレさんだったみたいなんですよね。
今でも「髪が耳に掛かってきちゃってる」とか、
「角刈りが『角』じゃなくなってきちゃってる」とか、
父には結構な拘りを見せるメンドーなところがあるんです。
(あのさ、もうお爺ちゃんなんだからさ、
髪型なんて、どうでもいいんじゃね?)
……なんて、つい漏らしてしまいそうになる私なのですが。
「俺ももう歳なのかな~、ずいぶん禿げ上がってきちゃったんだよなぁ」
なんて、滅入った様子で鏡の中を覗き込んでみせる父。
(だからぁ、世間さまから見たらもう充分なお爺ちゃんなんだし)
「○○買って試してみようかな~」
↑ テレビで頻りに宣伝されている育毛剤のことです。
(いやもう、今更、そんな色気づかなくていいからさ)
それでも、額の境界線の上昇がどうにも気になって仕方がない様子の父。
そんな父の口を突いて出た台詞がこちらです。
「でもな、なぜか要らない毛は伸びるんだよ」
へ?
「鼻毛とか、耳毛とか、腋毛とか……」
むむっ?
「なんでだろうなぁ、必要なところには生えてこないのに、
要らない毛だけはジャンジャン伸びるんだよぉ

ははっ、あははははは

筋力やら記憶力やら衰え始めた父を目下のところ悩ますものは、
要らない毛が伸びる……ことらしいです

………………どーでも良すぎる悩みだ


おいら鼻毛はないけど、

耳毛はビッシリだよ
……っていうか、

そもそも、たもちゃんは全身毛むくじゃらでしょ。
けどね、たもちゃんには要らない毛なんか伸びてこないから、
そんな心配しなくていいんだよ

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