イベリコ豚

　　夏になるとなぜか増えますよね、


　　　　　警察の方々の活躍を追ったドキュメンタリー番組。


『激録』とか『激撮』とか大げさな見出しの踊る、


　　所謂『警視庁２４時』的な？番組のことです。


　　　　世の多くの男性がこのような番組を好むように、


　我が夫もまたテレビの前でお口開けたまんま視聴しておりました　



　　……で、思い出したんですよね、


　　　　この夏目にした見慣れないステッカーのこと。


　　
　　ちょうど皇居前の通りを北上していた時のことです。


　　　並走するタクシーの車体にそのステッカーはありました。



　　　　　　『　警察協力車　』



　　　　　　　　ん？？？



　　　　　以下、夫婦の会話です……。


　私「ねぇねぇ、『警察協力車』ってなぁに～？」


　　夫「ん？」


　私「隣りのタクシーに貼ってあったよ『警察協力車』って」

　　
　　夫「あぁ。あれでしょ？　震災の時とかに協力した車でしょ？」


　私「ふ～ん……（イマイチ合点がいかない　）」


　私「そうなんだぁ、想像したのとちょっと違うなぁ」


　　夫「『違う』って？」


　私「だからさ。なんて言うか……。犯人の護送に使うっていうか……」


　　夫「は？　タクシーの人にそんな危険なことさせられないじゃん」


　私「違う違う。だからさ、警ら中のお巡りさんが何かの犯人を捕まえるとするでしょ。


　　例えば指名手配犯とか交通違反とか。


　　　それでですよ、お巡りさんは徒歩だったり自転車だったりで警ら中な訳ですよ。


　　当然そのままじゃ犯人護送できない訳ですよね？


　　　そこで『警察協力車』の出番ですよ。


　　お巡りさんがタクシーを停めますよ。


　　　『もしもし、おたく警察協力車ね？』って。


　……で、犯人共々お巡りさんも乗っけて、


　　　タクシーは最寄の警察署へ走るって訳ですよ（自信満々　）」


　　夫「…………　」


　　夫「あのさ、日本の警察はスピーディーだから。


　もたもたタクシー拾ってる前にパトカーがちゃんと飛んでくるから。


　　だいたい、一般人にそんな危険なことさせられないでしょ」


　私「…………あっそ　」


　　夫「あんたの妄想力には恐れ入りますよ」


　私「そう言うなら、想像力∞って言ってほしいですね　」


　　
　　
　　　こんなふうに私の発言をせせら笑ってみせた夫ですが、


　　自分にだってあるんですよ、ちょっとした思い違い。



　ここ数年、日本でも耳にするようになった『イベリコ豚』という言葉。


　　　所謂ブランド豚というものですね。


　　　


　　　　　テレビなどでも度々取り上げられるようになり、


　　みなさん一度は触れたことのある言葉なのではないでしょうか。


　　　　　　　　　　……それを我が夫　


　　　ある日テレビを観ていたときのことです。


　番組内で「イベリコ豚」を紹介していたんですよね、


　　　　　　　　　　　　　　　字幕付きで（←　ここ重要）


　　　　……で、番組を真剣に観ていた夫、


　　突然、素っ頓狂な声を上げたんです。




　　　　　「え？　子豚じゃないのぉ～～～！？」





　　　○　イベリコ豚


　　　×　イベリ子豚


　
　　夫はどうも「イベリコ豚」を


「イベリというブランド？の子豚」だと勘違いしていた模様、ぷぷっ　


　　　ほらね～。誰にでもあるじゃん、ちょっとした勘違い。


　　

　　夫曰く「あなたのは妄想が甚だしい　」のだそうですけど　





　　　　　



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