濡れた……

　思いっきり濡れている……、　







　



　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　たもつさんの鼻　




　「や～だ～、鼻水垂れてるぅ～　」



　　　……なんて、揶揄ってはいけません　




　ワンコにとって鼻が湿っているのは大切なコト　


　だって……、


　鼻と鼻粘膜に湿度があることで、


　嗅覚が働き易くなったり、風向きが分かり易くなったりするんです、クンクン　







　犬の鼻は涙腺とつながっているので、


　濡れてるのは鼻水じゃあなく涙のせい　


　……といっても、哀しくて涙している訳じゃなく、


　鼻腔に分泌腺があって体温が上昇すると熱を拡散するために湿るんです　





　……って、生真面目な話はここまでで　


　本日ご紹介したいのは、こちらのお話　



　犬の鼻はなぜ濡れているのか、そのナゾが明らかになる伝説です　



　気が遠くなるようなずっと昔、かの有名なノアの箱舟には犬も乗っていました。

　その頃、犬の鼻は濡れていませんでした。

　出航した船は順調な航海を続けましたが、途中で予期せぬことに船底に穴があいてしまったのです。

　このままでは沈んでしまう…犬は思いました。

　ご主人様を助けよう！犬は船底へ急ぎました。

　そして、あいた穴に鼻を突っ込みました。

　こうして船は沈まずに済んだのです。



　長い間海面に鼻をつけていたせいで、犬の鼻は濡れているんですって。


　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ことわざ動物園　より






　　　　　まあ、なんと素晴らしい忠犬なのでしょう　　




　　　我が家の　自己チュー犬　とは大違いです　





　
　私がこんな悪態をついてしまうのは、


　昨夜の出来事に理由が……　




　昨夜遅く……、時は既に１２時半を回っていたと思います　


　明かりを消して布団に潜った途端、


　始まったんですよね……、




　　　　カリ　カリ　カリ　……　……　



　
　　　　　　　　　　　　　　　と居間のドアを引っ掻く音。


　
　そのドアの向こうには玄関、


　そして玄関の向こうには外界が広がっている訳でして……　




　　　　「ふぇ～ん、こんな時間にトイレ～　　」




　我慢させる訳にはいかないですよ、


　なんて言ったって生理現象ですからね　




　防寒具に身を包み、３０分程お外をブラブラ　


　午前１時近くに仕事帰りの大好きなお姉さんと遭遇し、


　テンションマックスのたもつさん　　　



　　
　　　　　真夜中じゃ、ボケっ　



　
　午前１時過ぎにご帰還　



「寝るじょ～　」




　再度明かりを消して布団に潜りますと……





　　　　　　　　　う゛っ





　　「　へ　　」






　　　　　　　　　　　　　う゛っ







　　　　　　　イヤ、気のせい気のせい　






　　　　　　うぅ゛っ







　「　え゛ーっ　　　」



　
　思わず照らしましたよ、



　暗がりの中、声の方向を、スマホの明かりで　　


　


　　　
　　　　　　　　　　　　「　　ひゃっ　　　」








　　　　　
　

　　　　　　　　　　※　あくまでも、イメージ画像です　






　　「　　怖っ　　」




　
　「　えぇーいっ、そんな顔されてたらうなされてしまうわっ　　」




　　


　　　　　　　　　　　　　　　　　　……で、結局。





　　　　　居間に戻った私は、






　　



　　　　　　ひとしきりナデナデ　




　　　　それから「メシくれ～」というので、




　



　　　　　　　　　　　　　　　　　お夜食も　






　　　終いには、


　　　　　ボーゼンとする私を置き……、






　　　




　　　さっさと就寝してしまった、たもつさん　







　　　　　　　　　　午前２時、丑三つ時ですよ　



　　　　３時間半しか寝られないじゃん　


















　　　知ってる？　おいらの鼻先は海水で湿っているんだよ




　　　　　　　「　ウソじゃ　　」