庭は要らない
突然ですが……、
筋肉痛です
なぜかと言いますと……、
昨日実家を訪ね、
人手不足で作業が追い付かず冬枯れ感の否めない庭の、
手入れに勤しんできたからなのです。
手入れと言っても、
ガーデニングに明るい訳でもない私が出来ることと言えば、
父が気紛れに切り落とした大量の枝を細分し、
袋詰めにする作業のみ……。
それでも、これが結構骨の折れる仕事なのです。
山積みになった枝を一つ一つ手に取りノコギリで切っていく訳ですが、
細かに飛び出した枝葉に邪魔をされ、
日中のほとんどの時間を作業に費やした私の手は、
ひび割れと切り傷でボロボロに……。
おまけにノコギリの刃で手に傷を負ったなど、
大工の父の言える筈もなく……。
実を言うと私、
子供の頃から庭に出るのが大嫌いでした。
カブトムシやカマキリを素手で掴むことはできるのに、
土や樹液で手を汚されることが耐えられなかったのです。
「庭に出ろ。自然に親しめ」
盆栽いじりの好きな父は口酸っぱくそう繰り返し、
幼いながらに辟易したことを今でも覚えています。
松や皐月の鉢がひしめき合う年寄り臭い庭は全く以って私の興味を惹かず、
土に触れることを無理強いする父を私は敬遠しました。
そしてまた、自分の趣味に関心を示そうとしない娘たちの姿に、
父もまた苛立ちを隠そうとはしなかったのです。
本当は、土や草木が憎いのではなく、
権力を振り翳そうとする父に対する反発心が私の心を頑なにしていたのかもしれません。
歳と共に盆栽に対する父の興味も薄れ、
代わって母が庭に様々な種を撒くようになっても、
私は相変わらず庭木に近付くことをしませんでした。
旅先で「この木なんの木?」と尋ねる私に、
「いやだぁ、うちにもあるじゃない」と呆れ返る母。
実際、庭になんの木が植えられ、春にはなんの花が庭を彩るのかさえ、
私は知らなかったのです。
その母が亡くなり、
老齢の父も庭木への関心を失うと、
庭が手の付けられない状態になるまでそう時間は掛かりませんでした。
そこここに不規則に顔を覗かせる花々を見付けては、
いつしか私はカメラに納めるようになりました。
4月の花々



5月の花々



7月の花

8月の花

9月の花

10月の花

11月


12月


ロウバイもほんの少し花が開き始めていました。
早いもので、間もなく年明けを迎えようとしているのですね。
「お正月用に生けるでしょ?」
そう言ってロウバイとスイセンを持たせてくれた母の声を、ふと思い出しました。
土で服を汚すし、樹液で手も荒れるけれど、
最近は、庭に出るのもそう悪くないなぁと思い始めている私です。

その花は食べられるんでちゅか?
筋肉痛です

なぜかと言いますと……、
昨日実家を訪ね、
人手不足で作業が追い付かず冬枯れ感の否めない庭の、
手入れに勤しんできたからなのです。
手入れと言っても、
ガーデニングに明るい訳でもない私が出来ることと言えば、
父が気紛れに切り落とした大量の枝を細分し、
袋詰めにする作業のみ……。
それでも、これが結構骨の折れる仕事なのです。
山積みになった枝を一つ一つ手に取りノコギリで切っていく訳ですが、
細かに飛び出した枝葉に邪魔をされ、
日中のほとんどの時間を作業に費やした私の手は、
ひび割れと切り傷でボロボロに……。
おまけにノコギリの刃で手に傷を負ったなど、
大工の父の言える筈もなく……。
実を言うと私、
子供の頃から庭に出るのが大嫌いでした。
カブトムシやカマキリを素手で掴むことはできるのに、
土や樹液で手を汚されることが耐えられなかったのです。
「庭に出ろ。自然に親しめ」
盆栽いじりの好きな父は口酸っぱくそう繰り返し、
幼いながらに辟易したことを今でも覚えています。
松や皐月の鉢がひしめき合う年寄り臭い庭は全く以って私の興味を惹かず、
土に触れることを無理強いする父を私は敬遠しました。
そしてまた、自分の趣味に関心を示そうとしない娘たちの姿に、
父もまた苛立ちを隠そうとはしなかったのです。
本当は、土や草木が憎いのではなく、
権力を振り翳そうとする父に対する反発心が私の心を頑なにしていたのかもしれません。
歳と共に盆栽に対する父の興味も薄れ、
代わって母が庭に様々な種を撒くようになっても、
私は相変わらず庭木に近付くことをしませんでした。
旅先で「この木なんの木?」と尋ねる私に、
「いやだぁ、うちにもあるじゃない」と呆れ返る母。
実際、庭になんの木が植えられ、春にはなんの花が庭を彩るのかさえ、
私は知らなかったのです。
その母が亡くなり、
老齢の父も庭木への関心を失うと、
庭が手の付けられない状態になるまでそう時間は掛かりませんでした。
そこここに不規則に顔を覗かせる花々を見付けては、
いつしか私はカメラに納めるようになりました。
4月の花々



5月の花々



7月の花

8月の花

9月の花

10月の花

11月


12月


ロウバイもほんの少し花が開き始めていました。
早いもので、間もなく年明けを迎えようとしているのですね。
「お正月用に生けるでしょ?」
そう言ってロウバイとスイセンを持たせてくれた母の声を、ふと思い出しました。
土で服を汚すし、樹液で手も荒れるけれど、
最近は、庭に出るのもそう悪くないなぁと思い始めている私です。

その花は食べられるんでちゅか?
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