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誰か来ましたか?

 あれは数ヶ月前のことです。



 我が家に思いも寄らない訪問者がありました。



 その時のたもつさんはと言えば、



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 一心不乱に父ちゃんの靴下をガジガジしており……、



 離れたところから、私はぼんやりとその様子を眺めていたのです。





 暫くすると、たもつはふとその顔を上げ、



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 (少々幼すぎますが、こんな表情です)



 何かを目で追い始めました。



 ガラスの隙間から虫でも入ったのだろう、初めそんなふうに思っていました。



 ですが、それが外部からの侵入者でないことは私にもすぐに分かりました。



 頻りに視線を泳がせているたもつが、一向に立ち上がろうとする気配を見せなかったからです。



 たもつは真正面を見据えたまま、右へ左へと首を傾げています。



25-01-08_2204.jpg







 母が、来ているのだと思いました。



“母”というのは、この春他界した私の母のことです。



 勿論、私に幻覚症状がある訳でも霊視能力がある訳でもありません。



 それでも私は、それが“母”なのだと確信していました。



 たもつが稀に見る優しい表情を浮かべ、



 語り掛けてくる“母”の言葉に懸命に耳を傾けていたからです。



 母とたもつが会ったのは、一度きりのことでした。



 既に余命を告げられ薬の副作用で体力も消耗していた母を訪ねた私たちは、



 最初で最後になるかもしれないという思いを抱きながら、



 たもつを母に紹介しました。



 車の助手席に乗せたたもつに恐る恐る手を伸ばすと、



 母は彼の頭を優しくそっと撫でました。



 母は動物に触れるのが苦手でした。



 そして、たもつもまた身を強張らせているのが見て取れました。



 それでも、私は独り満足していたのです。



 逝ってしまう前に、母に“大切な宝物”をお披露目できたと感じていたからでした。



 生前既に初対面の挨拶を済ませていた母は、



 安心してたもつのいる我が家を訪ねてくることができたのでしょう。



 暫くたもつに語り掛けた後、母は私たちを置き立ち去りました。



 後を追ったたもつが押入れを叩く姿に、



 あぁ、母はこんなところから来たのだなと、



 私はなぜだか可笑しな気分になっていました。



 今度は入って来やすいように、押入れの戸をほんの少しだけ開けておいてあげようかしら。









 猫には色々なものが見える、そう言いますよね。



 犬にも、何か見えることがあるのでしょうか?





 こんなふうに、



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 阿呆面で畳をガジガジ齧ったり…… 





 それから、こんなふうに、



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 菓子パンの空き袋に顔を突っ込んでみせている 



 そんなたもつさんにも、



 不思議な能力は具わっていたりするものなのでしょうか? 



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プロフィール

たもこ

Author:たもこ
生後2ヵ月で我が家にやってきた柴犬たもつ。
日々進化を続けるたもつと彼に翻弄される犬素人夫婦の日常を綴ります。
旧名たもつ先生です。
たもつ ♂ 
2007年10月19日生まれ

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