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たもつが走った!

    たもつのこの病気ブログ、

  前回でひとまず終了のつもりでいましたが、

昨日高度医療センターから連絡がありましたので、

     その内容をこちらに記載します。



 高度医療センターのK先生から電話が入ったのは昨夜のことです。

    「たもつちゃんの様子はどうですか? 

           カラーはもう外せましたか?」

 抜糸後1週間ほどはカラー装着のまま様子を見ましょうと

        言われていたにも関わらず、

    抜糸翌日にはカラーを投げ捨て、
  
   既に1週間を過ごしていた我が家の坊ちゃん。

          正直、焦りました(笑)

  それでも傷口を気にすることなく過ごせているので、

    先生の技術の高さに感嘆させられます。

  あ、メスを握ったのはK先生じゃあないんですけどね。
  
     「ご飯は食べられていますか?」との問いに、

 「もうガツガツ食べてます」と答えたら、先生笑っていました。
  
そして「前足を使うことなく、

   自分で噛み合わせを調節できています」と伝えると、

     「え!? スゴイですね!」と驚いておられました。


  そしてここからは、肝心の「病理検査の結果」です。

・(検査時の所見通り)悪性黒色腫(メラノーマ)である。

・リンパ節に転移ナシ。

・脈管内浸潤ナシ。

・切除部分の端に病変ナシ。

・骨への浸潤ナシ。
 骨への攻撃を始めようとしている状態だった
  (骨の端が融け始めていた)が、浸潤はしていない。

  
 「大変良いタイミングで切除ができたと思います」との言葉に、

       ホッと胸を撫で下ろしました。

 たもつの口の中にデキモノを発見したのが3月下旬のこと。

    高度医療センターで検査を受けたのが4月10日。

  この時のCT検査で転移ナシと言われてはいたものの、

    ここから手術まで2週間以上を要していたので、

   (もう転移しちゃっているのでは?)という不安を

         拭うことができずにいたのです。

    幸い転移は見られず、

 今現在たもつの体内に悪いものはないということになります。


         なんという強運!     


    今後のことについてもお話しました。

・今後再発(転移)が出る可能性として注意すべき場所は、
 ・口腔内なら切除した端のところ
 ・リンパ管なら顎の付け根・首元
 ・稀にだが皮膚に出ることも
 (有毛ヶ所だと良性の場合が多いが、
   一度悪性を発症しているのでもし出れば悪性)

・薬事療法については有効と思われるものがないので(薦めない)
 
 前回も書きましたが、
 ・抗がん剤治療は口腔内メラノーマの場合効果が期待できない。
 ・放射線治療は切除不能だった場所に当てるものなので不要。

・3ヶ月後のレントゲン検査を推奨(希望するなら1ヶ月後でも)


   今回切除手術は成功、病理検査により

「転移や(切除しきれなかった)病変はない」との診断が下りました。

      それでも……、

   「(残りの時間は)1年くらい……と、

  そう考えておいて頂いた方が良いのかなとは思います」と、

     先生そう付け加えるのは忘れませんでした。

  
    でもね……、

   今回は無事逃げ切った! 

     それだけで充分です。



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     楽しい散歩♪




 実はこの日の昼間、とても嬉しいことがありました。

   私が買い物から戻ると、

いつものように寄ってきてスンスン匂いを確認したたもつ、

     その後は、

  「ヒャッホー!」と、まあ声こそ上げませんでしたが、

 歓喜を爆発させ部屋の奥へとダッシュで消えて行ったのです。

     後ろ足を蹴り上げ、

 タッタカタッタカ床を鳴らしながら走る姿を目にしたのは、

    何ヶ月ぶりのことだったでしょうか。


  走らなくなっていたのが、

 皮下脂肪で増えた体重のせいだったのか、

   メラノーマによる体調不良のせいだったのか、

     それは分かりません。

  それでも、今は元気に走ることができている!

 あ、外へ出れば、相変わらずのダラダラ散歩なんですがね。











    

俊足で逃げ切れ!

     ようやく退院、
   
  (これで普通の日常を送れる……)

     そう思っていたのですが……。



   5月3日(月)

  退院から2日、

連日連夜藻掻き続けるたもつに手をこまねいていた私たち、
 
  高度医療センターのK先生に相談してみることに。


  先生によると、

・口腔内に使っているのは融ける糸だが、
  融けるまで3ヶ月ほどかかることもある。
 中には融け切らず残る場合もある。

・抜糸しても1~2週間はカラーを着けた方が良い場合もある。

・カラーが嫌なのか糸が嫌なのか、
  それにより抜糸するかどうかを判断する。
 噛み合わせが気になるだけなら抜糸できる可能性も。

・噛み合わが上手にできるようになるまで多少時間は掛かる。

   抜糸できるかどうかは診てみないと分からないが、

     取り敢えず連れてきてみてくださいとのことで、

・鎮静をかけるので、飲水はOKだが、食事はNGで来院を。

        との指示を頂きました。


   5月5日(水)

 たもつを連れ、高度医療センターへと向かいます。

ふとした瞬間口の違和感に気付いてしまったたもつは、

        車内でも大暴れでした。

 安全確保の為ハーネスを握り続ける私の手は、

     筋肉の強張りから震えが止まりません。

  
  たもつを預けてから約2時間後、診察室に通されました。


 先生の説明によると、

・手術時の病理検査の結果はまだ出ていない。
  「骨への浸潤がなければ良いのですが」とのことで、
 (まだ全てが終わった訳じゃないんだ)と、
   この闘いの長さを思い知らされます。

・傷の付きが良く(口腔内含め)抜糸ができた。


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    首、リンパ節切除の部分。

        抜糸後は↓。


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   今はもう目立たなくなっています。




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   下顎切除の為メスを入れた部分。

       抜糸後は↓。



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   抜糸後は切開部分がもう分からない感じです。



   今後について……。

・抗がん剤について:
 メラノーマに関しては効果はあまり期待できない。
    (これはネットにも出ていました)

・放射線治療について:
 手術で取り切れなかった部分に当てるもの
 (たもつの場合は患部+余白で切除済み)なので、
  今のところ治療の可能性はない。

・再発したらその都度切除ということもできる。

・もしリンパに腫れが見られたら受診すること。
 「日頃からよく撫でていると気付けるかもしれません」
    とのことでしたが、自信がありません。
 これはかかりつけ医に診て頂くのが良さそうです。

・リンパに出ず、遠隔で肺に出ることもある。
  肺に出ると急に食欲が落ちたりする。
 1・3・6ヶ月でレントゲン検査し状態を確認するのも効果的。
 かかりつけ医でも高度医療センターでも検査可能。

・血液を抜き浄化して戻すという治療があるが、
  寿命が劇的に伸びた例はない。
 とても高額である(7万円X8回くらい?)
 調べたところ「血液クレンジング療法」というもののようです。

・この日の体重は10.9kg
 約2週間前かかりつけ医で計測した時には11.5kg。
  入院生活で痩せました。


  手術時に採取した部分の病理検査結果が

      まだ出ていませんでしたが、

 「(残された時間は)7ヶ月くらいでしょうか……」

     先生の見解はそのようなものでした。

 CT検査時には「1年くらいですかねぇ」と話していた先生。

   生存平均値は約9ヶ月と認識していた私は、

  (精一杯気遣ってそう言ってるんだろうな)と、

          そう受け止めていました。

   「7ヶ月」と短めの時間が口を突いて出たのは、

  先生の防衛本能がそうさせたのだとそう思いました。


   診察室の中に流れる空気はあくまでも平らかで、

 たもつはただただ穏やかな笑みを浮かべていました。

     先生も思うところがあったのでしょう、

        最後にこう付け加えました。


   「でも……。

 何も出ず、2年3年と逃げ切れる子もいたりするんですよね」



         ! ! ! ! !


   
   たもちゃんも、自慢の俊足できっと逃げ切れる筈!
    
     おとーさんもおかーさんもそう信じてるよ。

  一緒に頑張ろう、たもつの犬生はまだまだこれからだよ!



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   病院からの帰り道。

  とてもリラックスしています。



   5月6日(木)

  この日初めて、カラーを外して散歩へ。


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       ウキウキしています。


 歩き始めこそ口を気にする素振りを見せましたが、

     その後は止まることなく歩き続け、

  気付くと、前足を使うことなく

   綺麗に噛み合わせを調節するようになっていました。


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     口に違和感は見られません。


  
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    これは抜糸前日。

  こんなに顎がズレていたのに、

 自分で調節できるようになるのだから立派です。



   帰宅後、首を引っ掻こうとしていたので、

     慌ててカラーを装着。

手術の為毛を刈り肌が剝き出しになっているので、

    掻き毟るのは看過できません。

 夜散歩では笑顔でたもつを待ち受ける

   初対面のワンコさんに向かいガウガウ。
 
 慌てて謝罪しましたが、

  ガウガウ言う元気があることに安堵してしまいます。
 
 この日の晩、初めてカラーを外した状態で休ませてみました。

   嚙み合わせが気になり起きることはありましたが、

 抜糸したところには関心がないようで、

    もうカラーは必要がないように見えました。



  5月7日(金)

  カラーを装着したのは日中の数時間、

 その後はもうカラーのお世話にはなっていません。
 
   それより、1日中寝てばかりなのが気になります。
 
 食事も朝からあまり摂ってはいませんでした。

(上手く食べられないことにストレスを感じているのだろうか)

  ご飯を口に運ぶも、

 下顎の一部を切除していることから、

その空洞部分からご飯が飛び出してくるのを

       何度となく目にしていました。

  水を飲んで激しく咽る姿を目にすると、

 別の病気になってしまうのでは?と不安は尽きません。


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  ここまで指示通り服用していた抗菌薬(サワシリン)の

        副作用を改めて調べてみると

 「食欲不振」「全身倦怠感」という言葉が目に留まりました。

   まさしく、たもつの今の状態がそれでした。

  夫と相談し、この日の夜から服薬を中止することに。

 ※薬は処方通り服用するのが基本です。
   疑問があれば、必ず先生に確認しましょう。
   その後かかりつけ医に話しましたが、
  「たもさんは薬に弱いし、止めても問題ないでしょう」と
   言って頂きました。



  5月9日(日)

 抗菌薬の服用を止めて2日、

   ようやく食欲が戻ってきました。

  誰かが台所に居ると

さり気なく様子を窺いにやってくる姿にホッとします。
 
  ちょっかいを出す夫のことは、ガウガウで威嚇。

    いつものたもつが帰ってきました。


  そして本日5月10日(月)、

 2週間以上ぶりにかかりつけの病院へ。

   「たもちゃん、よく頑張ったね」と、

    みなさんから褒めて頂きました。




  ここまで重苦しい報告が長々と続きましたが、
 
    飽きずに目を通してくださったみなさま
 
 そして温かいコメントを寄せてくださったみなさま、
 
      改めまして心より感謝申し上げます。


  今現在のたもつケアについては、また改めて書きます。


   みなさんの大切な子たちが

 いつも健やかでそしていつも笑顔でいられますよう、

        祈っています。





もう帰ってもいいよ


   5月1日(土)

  2回目の面会日だったこの日、

 高度医療センターK先生より電話が入りました。

  「たもつちゃん、とっても順調です。

    とても急なんですけれども、

 今日(面会で)お越しになった時に、連れて帰られますか?」
     

      え?   え!?


  退院は4~5日先になると考えていたので

        戸惑いも少なからずありましたが、

 (本人も寂しがっているだろうし)ということで、

    この日の午後急遽迎えに行くこととなりました。

  退院を無条件に喜べなかったのは、

(傷口は大丈夫か。痛みは? 点滴はもう不要なのか?)と

       数々不安があったからでした。


  診察室でたもつと再会。

 相変わらずカラーを着けたままのたもつ、

   痛々しさに変わりはありませんが、

 2日前面会した時より顔の状態は良いように見えました。

  「カエルさんのように」ぷっくり膨らんでいた部分、

       腫れはもうすっかり引いていました。

 首から下の弛みは以前からのものなので、

     手術とは無関係とのこと。

  右側にずれていた下顎も、

 正しい位置に若干戻ってきたような気もします。

  今思うと、見慣れただけだったのかもしれませんが。



  先生の説明によると、

・終始とても良い子だった。
 術前は触らせてくれなかった口も、術後は大人しく触らせてくれた。
 先生恐らくこれまで「柴の厄介さ」に苦労されてきたのでしょう。

・トイレは問題なく入院室でできていた。

・今朝は食事もしっかり摂った。

・普通は唾液がかなり漏れ出てきてしまうものなのだが、それもない。
 カラーにシートを付けているのは唾液を受ける為だったのですが、
  まったく汚れていません。

・首のところ、カラーの端でかぶれてしまったかもしれない。
  → その後かぶれはすぐに治りました。

・痛み止めはもう不要。
 抗菌薬(サワシリン)を1日2回服用すること。
 
・ご飯は手から食べさせてあげた方が良いかも。
  → 帰宅後手で食べさせましたが、
    マズルの先が上手く合っていないので、
     皿からの方が食べやすいようでした。

・抜糸は8日(土)を予定。カラーはそれまで外さないこと。
  抜糸は麻酔ではなく、鎮静剤で行う。所要時間は1~1時間半。


  質問ありますか?と訊かれたので、

・患部に触れる際、たもつの衛生上、手を消毒した方が良いか?
  → 必要ない。犬の口の中の方が寧ろ雑菌だらけなので。

・カラーのシートは毎日交換した方が良いか?
  → そこまで神経質になる必要はない。

・食事について、炭水化物を減らした方が良いか?
 ※腫瘍のある子の食事は炭水化物を減らすことが推奨されています。
 
 → よく言われている食事指導だが、
  例えば「腎臓疾患のある子ならタンパク質多めは良くない。
   膵臓疾患のある子なら脂肪多めは良くない」等あるので、
  極端なことはしなくて良い。

  心掛けるとしたら、オメガ3脂肪酸をしっかり摂ること。

 「QOLを重視し、好きなものを食べさせてあげてください」

    先生のこの言葉に、
 
  先の時間に限りがあることを念押しされたようで落ち込みます。
  
  
    午後2時半、無事退院。

  術前含め、1週間の入院生活でした。



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        帰りの車内。

  カラーが鬱陶しいようでしたが、

 たもつは手慣れた様子で体勢を整え出発に備えます。

    左前足を私の太股に乗せる姿に、

     愛おしさが込み上げてきます。

途中何度か口の不快感を訴え身体を捩らせていましたが、

         それも次第に落ち着きました。

  雨雲が迫ってきていた為、河原散歩を割愛しそのまま家へ。


   家のドアを開け入るのを促すも、

    一瞬戸惑ったような仕草を見せます。
 

    「おうちだよ。おうちに帰って来たんだよ」



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 帰宅後ベランダのガラスを開けていると、

    ベランダにこそ出ませんでしたが、

  そこで風の匂いに鼻をひく付かせていました。

    (帰ってきたことを実感してくれたかな?)

 我が家に戻ったことを実感し気持ちに余裕が生まれたのか、

   その後は「カラーを外したい」「口の違和感をどうにかしたい」

  「耳を掻きたい」「頬を掻きたい」と七転八倒の大騒ぎに。

  小走りで廊下を行ったり来たり、とにかく落ち着きません。

     (入院生活でも足腰は弱ってないんだな)

 水をがぶ飲みしましたが、ご飯には興味を示しませんでした。

  その後も家の中を歩き回り、

    壁のそこここをカラーの端で削り取っています。

   (たもちゃーん。おうちが無くなっちゃうよー)

 壁に頭をぶつけるのではとヒヤヒヤしましたが、
 
        カラーが緩衝材となり、

そこそこ乱暴な動きをしても怪我はないだろうことが分かりました。

  これまでカラーの装着経験がなかった訳ではありませんが、

 ここまで大暴れすることはなかったので、

   今度は打ち身や骨折で病院のお世話になるのでは?と

         心配になるほどでした。

 
  家中散々歩き回りもう行き先がないと思ったのか、

    たもつは不意に押し入れの中へと姿を消しました。

      夫が様子を見に行ってみると……、


        「あ! オシッコしてる!」


     えーっ!? 押し入れの中で? 

         オシッコーっ!?


   慌てて駆け寄ると、

たもつは足裏をオシッコで濡らし、満足気な表情を浮かべ、

     押し入れから出てくるところでした。

  なんでまた、押し入れの中なのよーっ!(泣)

   それでも大手術から生還したたもつに

      小言を言う気にはなれませんでした。


 その後も「カラーの不快感、口の中の違和感と闘い続け、

    疲れては眠る」を、繰り返していたたもつ。

(こんな状態で大丈夫? ストレスで気が狂ってしまうのでは?)

  痒み止めを服用したからか格闘に疲れ果てたからなのか、

    たもつがようやく深い眠りについたのは

      午前1時半を回る頃のことでした。

  たもつは夜中に何度か起き、

 触れることのできない口元をカラー越しに引っ叩き、

     ジタバタと藻掻いていましたが、

   一旦寝入ると眠りは深いようでした。

 私の身体に密着して眠るのは相変わらず、

   カラーの端で何度となく顔を叩かれましたが、

      それも今は苦になりません。


  翌朝は夫が散歩に連れて行きました。


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    術前より動きも軽やかになっていたようです。

       少し痩せたせいかもしれません。


 この日も相変わらずジタバタと藻掻いています。

    傷口が気になるというより、

  噛み合わせの悪さに苛立ちがあるようでした。

 右下犬歯はまだ外にはみ出している時間が長いです。

  上手く嵌めてあげようと顎を触っても

        嫌がる様子は見せません。

 それでも無理に顎を動かすのも怖く、躊躇ってしまいます。



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    夜、水皿の中に異物を発見。

 拾い上げると縫合に使われた糸のようでした。

   ナイロン製でしょうか、

  触ってみると想像以上に硬く、

(これが口の中にあったらかなり気持ち悪いだろうな)と

      同情してしまいます。


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    口腔内を縫合した糸です。


  外れてしまって大丈夫なのかと心配でしたが、

     幸い出血はないようでした。



  退院後は朝に晩に大暴れでした。

 口の嚙み合わせをどうにかしようと藻掻く姿に、

   見ている私たちも疲弊していました。
 
 私たちは睡眠も満足に取れず、

夫の顔からは血の気が失せ今にも倒れそうでした。


   たもつのエリザベスカラー、

  病院で付けてくれたシートはボロボロになり、

 凶器にもなりかねないと端の部分を覆ったものの

     それも見事に破壊され……。



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  疲れ果てて寝落ちしてしまう姿に、胸が締め付けられます。


 その後カラーをあれこれ繕うことは諦めましたが、

       問題はありませんでした。

   カラーの端で叩かれることに、

    私たちもすっかり慣れてしまったのです(笑)

  


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   退院から2日、表情も心なしか明るくなってきました。
  
   
 
    それにしても……、

  退院からのこの地獄生活、

     どうやって抜け出せば良いのでしょうか。



    ……続きます、たぶん後1回。







思っていたより……

   手術を無事に乗り切った坊ちゃん、
 
     術後のたもつの様子は

  私たちの想像の斜め上を行くものでした。



   4月28日(水)

手術の翌日、高度医療センターK先生より電話があり、

  その後のたもつの様子を教えてくださいました。

 先生、少々戸惑い気味にこう口にしたのです。

 「えっと、あの……。たもつちゃん、すっごく元気です」

         「え?(笑)」


  先生の説明はこうです。

・すごく元気で、もう歩き回っている(←先生ちょっと笑ってました)
 順調な快復ぶりに驚かされる一方で、
  先生が遠慮気味にそう口にしたので
 (もしかして早々に退院してほしいと思っている?)と
  深読みしてしまいます。

・血液検査の結果
 「若干の貧血」という数値。
 (これは術前と変わらないので、手術の影響ではないだろう)

・術後出血は一切なし。

・傷が開かないようしっかり診る為に、
  少なくとも4日間くらいは必要。
 (但し、術後開くことはほとんどない)
 仮に縫う事態になれば、必ず飼い主の了承を得るとのこと。

・トイレは外に連れ出すことなく入院室でできている。
 帰宅後夫に話すと「(やろうと思えば)できるんじゃん!」と(笑)

・午後からご飯を出しているが、匂いを嗅ぐだけで食べない。
 口に違和感があるのだろうとのこと。
 犬は猫より飢餓に強いので、今の段階で食べなくても問題はない。
 面会時手から食べさせてあげてみては?とのこと。

・この日は点滴・注射両方で痛み止めを入れている。
 明日以降は注射のみになる予定。
 すごく元気に動き回っているので、点滴のチューブが邪魔のようだ。
 (なんか看護師さん大変そうだな)と少し心配に。

・ワンワン鳴いている。痛みではなく寂しいのでしょうと。
 「今聞こえているのがたもつちゃんの声です」と言われましたが、
 残念ながらよく聞き取れませんでした。
 「面会で会うとホームシックになってしまうかもしれないが、
   会ってあげてください」とのこと。


  以下は、見た目の変化についてです。

「面会時に驚いてしまうかもしれませんが……」との前置きがあり、

・切除した側に唾液が溜まりやすいので、
 カエルさんのように右頬が腫れている(術後の普通の症状)
  「カエルさんのように」とかいちいち表現が可愛い先生(笑)

・顎骨を切除していて左右のバランスが崩れている
 左側から押されているので、下顎が右の方へずれている
 (術後の普通の症状)
 だいたいの子は徐々に自分で調節できるようになる。
 それができない子は犬歯で上顎を傷付けてしまうことがあるので、
  犬歯の先を少し削ることになる。


 K先生は説明が丁寧で質問にも真摯に答えてくださるので、

     安心してお任せすることができました。

 「今はワンワン鳴いていて、鳴き疲れると寝るという感じです」

そう聞かされ、飛んで行ってたもつを抱き締めたくなりました。


    4月29日(木)

  手術から2日が経過していました。

    この日はたもつの面会へ。

 飼い主によっては、退院まで一切面会に来ない方もいるそうです。

   仕事の都合というのもありますが、

「会うとホームシックに拍車がかかるだろう」との心配をされる方も。


  入院室に通されると、ケージの数の多さに驚かされます。



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    人間の病室みたいです。



   たもつは、予想以上に広い部屋を使わせてもらっていました。

 前日の電話で「もう歩き回っています」との話を伺っていましたが、

         この広さなら納得です。


     たもつの姿は部屋の一番奥にありました。


             え!?

     
    思っていたよりはるかに、ボロボロ?



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 顔半分と首から胸にかけて、毛を刈られています。


    
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    右側、唾液が溜まって膨らんでいます。



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  右下顎を切除しているのでバランスが崩れ、

     犬歯が飛び出しています。



 私たちがケージの前にしゃがみ込むものの、

     たもつは部屋の一番奥で微動だにせず、
 
   恨みがましい視線をこちらに向けています。

    (あの……、怒ってる? 怒ってるよね?)


  看護師さんが様子を説明をしてくださいました。

・今朝ウェットフードを食べた。
・痛み止めは今日からは注射のみ。
・口が気になるようでカラーを外したがっているが、
  その為か痒みのことは忘れているようだ。


   私たちが話す声が届いたのか、

  たもつは徐に身体を上げ、

     ようやくこちらへと歩み寄ってきました。


  「たもちゃん、来たよ。よく頑張ったね。

       偉かった、偉かったね」


 どのくらいで退院かと伺うと

   「先生の判断になりますが、

恐らく週明け(この4~5日後)くらいでは?」とのことでした。

  何か食べさせても良いかと訊くと

 (夫がオヤツをポケットに忍ばせていました)

  「ちょうどあげようと思っていたところだったので」と

      ご飯を持ってきてくれました。

  「飼い主さんもケージの中に入れますよ」と言われましたが、

    扉を開けたもつが出ないようにしながらご飯をあげました。

  よほど飢えていたのか(笑)、勢いよく食べてくれました。

 やはり口に違和感があるようで、

     貪り食っては患部を気にしています。
 
 少し食べては1周し、また食べては1周という、

   これまでにない行動を取る姿に、胸が痛くなりました。



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     食べては、



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         1周。



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         食べては、



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        1周しています。





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    口が気持ち悪いのか、痒みが出ているのか、

         頭を床に擦り付けようと必死です。



   私たちが来て興奮してしまったのか、

        若干息も荒くなっています。

  あっという間に面会時間が終了、

     たもつの頭を撫でケージを閉めます。


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 後ろ髪を引かれる思いでケージの前から立ち去りますが、

   あと一目見てからと思い陰からケージの中を覗き込むと、

  落ち着きなく動き回っていたたもつが、

    ビシッとお座りする姿が目に飛び込んできました。

 
           たもちゃーんっ!

 
  綺麗なお座りを決めていれば連れ帰ってくれると、

        彼は恐らく考えたのでしょう。

           切なくて泣けてきます。

 
   帰宅後、暫く目を逸らしていた

 「メラノーマ」に関するサイトを開きました。

「下顎の切除では再発率が大幅に下がる」との一文に、

    希望が湧いてくるのを感じていました。


    退院はいつになるのでしょう。


       ……続きます。


お泊り会じゃないんだから

    病気ブログも長くなりましたが、

       まもなく手術です。



  4月25日(日)

 この日はたもつの入院日でした。


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    朝散歩の様子もいつもと変わらず。





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    これは、たもつの入院セットです。


・ご飯(ササミ・ドライフード・グレインフリーのウェットフード)
  病院食もありますが、
   たもつはアレルギー持ちなのでこちらで準備。
・薬(痒みが出た時の為の、プレドニン・フルメタローション)
・たもつの取説。
  アレルギーがあるので、食事・薬の説明を書いていきました。
・寝心地が良いように、ヒヨコちゃんブランケット。
・寂しくないように、ドギーちゃんのぬいぐるみ。

 
   (なんか……、恥ずかしいくらい荷物が多いな)

      (遊びでお泊りに行くんじゃないのよ?)


   念の為書いておきますが、

  お気に入りのブランケットなど、

    入院時はあまり使うことはないかと思います。

 実際たもつを預ける際にも先生から

「術後すぐは、入院室で使えないかもしれません」と言われました。

      理由は面会の際に分かります。




   21-04-25_1201.jpg


      名札も付けました。
    
     書いたのは、夫です、念の為。


  
  夫も私も朝から落ち着かず、

 出発を前に慌ただしく準備をしていたのですが、

   たもつはなぜか廊下でまったり横になっています。

  たもつは元来とても繊細で、

 私たちが出掛ける準備などしていると目敏く察知します。

   今回のように私たちがソワソワしている時などは特に、

    厳しい眼差しを向け続けることが常なのですが……。


  私たちの不安をよそに、

 たもつはなぜか落ち着き払った様子で安眠を貪っています。


       ! ! !



    (あ、この子、昔からそうだった)

  (赤ちゃんの時からこんなふうだったんだ!)

 たもつと初めて会ったその日、

      彼は広い犬舎の中、

危険を察知し騒々しく喚き続ける仲間たちの声をよそに、

  独りぼっちのケージの中で安眠を貪っていました。

 (え? みんなこんなに騒いでいるのに? 

   なんであの子だけ、平気な顔してグーグー寝ていられるの?)

  ブリーダーさんから紹介されたのは、

 喧噪の中安眠を貪っているその子(後のたもつ)でした。

 (そうだよ、そうだよ。

    たもつは昔から何にも動じない大物だったんだ)


   午後、予定より早く病院に到着。

  問診の後、先生が口腔内を確認しようとしましたが、

     たもつは頑として口を開けようとはしません。

   私も猫撫で声で宥めながら試みましたが、

       たもつはただ無言で拒んでいるのです。

   「なんとなく変なの、分かっているんでしょうね」

         先生も無理強いはしませんでした。

  前日に患部を撮影したものを先生に見せると、

 「大きさはそんなに変わってないですかね。

   予定通りの範囲での切除になると思います」とのことでした。

 
  質問ありますか?と訊かれたので、

・アトピー性皮膚炎の痒みがかなり出ている。
 術後エリザベスカラーを着けるが、痒みのコントロールが心配。
  (その為、プレドニン・フルメタローションを持参)
 
→ 術後は痛みや違和感の方が気になり、痒みは感じないかも。
  ステロイドは感染症などのリスクが高まるので、飲ませないかも。


・ケージやシートではトイレをしないかもしれない。

→ 院内に芝生エリアがあるので、そこでトイレをさせるのは可能。 
   リスクがあるので院外には一切出さない。

   
・持参したご飯で足りるかどうか心配。

→ 余る可能性が高い。不足してもササミなら病院で準備できる。


   この日行うのは、血液検査。

 この日からエリザベスカラーも着けるとのことで、

      ストレスにならないか心配でした。

 翌、手術前日から点滴を入れ始めることになります。

  手術は午前10時くらいから始め、

 昼過ぎか遅くても午後2時くらいには終わるとのことでした。


  ここで先生に頼み、家族揃っての写真を撮って頂きました。

 「あぁ、良い笑顔ですねぇ」と先生笑っていましたが、

  写真を見ると最も「良い笑顔」を浮かべているのは夫でした(笑)

 たもつの頭にキスをして、彼を先生に預けました。

  柴犬特有の枯れた草の匂いに、涙が出そうになります。

 その後、たもつはまたしても振り返ることなく、

        先生に連れられ奥へと消えて行きました。

 (私たち今、震えるほど寂しい思いをしているんだけど……)


   たもつを乗せず、車を走らせる帰り道。

 夫がブレーキを踏む度、急なカーブを曲がる度、

後部座席にいるたもつの様子を確認しなければならない筈なのに、

    その必要がないことに虚しさを覚えてしまいます。
 

    「たもちゃん、どうしてるかなぁ」

 帰宅後、夫は何度その言葉を繰り返したでしょうか。

   たもつの飛び乗り防止の為ソファの前に立てた柵も

           今は必要がありません。

  部屋が一気に殺風景になっていくのを感じていました。  

     無事に戻ってくるまで、

   部屋の様子は変えないでおこう、そう決めました。


  4月26日(月)

 たもつが入院してから1晩が過ぎました。

   時折ハッとして時計に目を遣りながら、

 (トイレのタイミングを計る必要もないんだ)と我に返ります。

    病院から一切の連絡はありません。

 これは順調な証拠、

  そうは思ってもなかなか布団に入ることができません。

    疲れ切っている筈の夫もまた、

      遅くまで灯りを消そうとはしませんでした。



   4月27日(火)

 早朝電話が鳴ったような気がして目が覚めました。

      怖い夢でも見ていたのかもしれません。

 午前10時、(そろそろ麻酔をかけ始めた頃だろうか……)

   午前中に電話が来ることはない筈なのに、

     不安でスマホを手放すことができません。

 午後1時を過ぎ、ますますスマホから目が離せなくなります。

   午後2時を回りましたが、病院からの連絡はありません。

 「遅くても2時くらい(には終わる)でしょうか」

先生の言葉が脳内を駆け巡り、居ても立っても居られません。

     (手術が上手くいっていないのでは?)

(落ち着いて。ちょっと長引いているだけなのかもしれないし)

    (もしかして、麻酔から目覚めない……とか?)
 


  高度医療センターK先生より電話が来たのは、

         午後4時を少し回った頃のことでした。

 電話の向こうの先生が何か言い淀んでいるように感じられ、

      ソワソワしてしまいます。

    「たもつちゃんの手術、無事終わりました」

      「目は? 目は覚めているんですか?」


 先生の説明によると、

・今(4時頃?)入院室に入ったところ。

・自分でちゃんと顔を上げ入院室まで来た。
 (え? もう自分で顔を上げている?)と驚きました。

・まだボンヤリした感じではある。

・入院室に入り、「寝よう♪」っていう感じでまた寝始めた。
 ↑この「『寝よう♪』って感じで」という先生の説明が
   私のお気に入り(笑)

・切除範囲は予定通り
 「L字の前から犬歯の後ろまで」と「首のリンパ節」
 それから、一番奥の歯が残っている。
 (極力狭い範囲で取ってくれたということ?)
  まだ確認できていません。

・手術時間は5時間ほど、予定より少し長く掛かった。
 毛刈りに1時間ほど、体勢を変える時間なども含まれる。
(毛刈りに1時間?)と思いましたが、
  面会でたもつを見て納得しました。

・この電話の30分ほど前(3時半頃?)に麻酔を切っている。

・バイタルは安定している。

・術中も入れていた麻薬(痛み止め)を、
  今も量を減らして入れている。

・術中出血もあったので、明日採血し貧血などないか確認する。
(これはたもつに限ったことではなく通常の処置)

・夜間は常勤の先生が数時間おきに見に行く(貼り付きではない)

・退院の予定については後日相談。


   「目が覚めた」と事実を、つい何度も確認してしまいます。

「麻酔は覚醒後3時間ほどの間は何が起こるか分からない」

      そんな記事を目にしていたこともあり、

 手術成功の連絡を受けた後もスマホから目が離すことができません。

     幸いその後病院から連絡が来ることはなく……。




        たもちゃん、よく頑張ったね!!!



     面会日が待ちきれません。



   ……と、ようやく手術まで辿り着きました。

       ……まだまだ続きます。





プロフィール

たもこ

Author:たもこ
生後2ヵ月で我が家にやってきた柴犬たもつ。
日々進化を続けるたもつと彼に翻弄される犬素人夫婦の日常を綴ります。
旧名たもつ先生です。
たもつ ♂ 
2007年10月19日生まれ
2021年10月12日お空組に

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