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春の気配

   今年はとびきり寒さの厳しい冬になりましたね。



 河原の河津桜、早いと1月下旬に開く年もあるというのに、


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     2月下旬になってもまだこんな寂しい感じで。





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    昨年は2月下旬にはここまで花開いていたんですけどね。



  

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    今月上旬になり、いつも一番最初に蕾をつける木が、

         ようやくここまでになりました。
  







   さて、最近私が仲良くしている毛むくじゃらがこの子です。




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  近所のスーパーへ行く途中小さな公園の横を通るのですが、

    そこにいつも日向ぼっこするニャンコさんが数匹。





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この子は私の顔を見ると分かりやすく「あ!」という表情をして(笑)

         急ぎ足にやってきてくれるのです。

    私の脛に身体を擦り付け、

  ミャウミャウ言いながら額を押し付けてくる姿に、

      もうクラクラしてしまいます。



   恐らくですが……、

  公園の隣に建つ都営住宅の住人の飼い猫です。

住宅の階段で仁王立ちで煙草を吹かす婆ちゃんの足元で

      リラックスしている姿を見掛けたのでね。
        




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        とっても懐っこい子なんですよね。


   
     まあ、この前軽く咬まれましたけどね。

    撫でている時に静電気が走ったようで、

   腕をガシッと掴まれてガブリとやられました(笑)

      幸い上着の上からだったので、無傷です。


 なんかね、そこらの鳩にパンくず投げちゃう年寄りの気持ち、

     ちょっぴり分かるようになってしまいましたよ。

  まあ、私はよその子に勝手に食べ物あげたりはしませんが。






    今日、暫くぶりにたもつのお友達ワンコさんに会いました。




    
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        ポメラニアンの「さくら」です。

   たもつのお散歩デビューで初めて会ったワンコさん、

          たもつの1歳年上です。


     昨年の春、たもつに腫瘍が見付かり、

   その直後この子にも、

  また別のお友達ワンコさんにも腫瘍が見付かりました。


     手術が叶わなかった子は6月末に旅立ち、

  術後頑張りを見せてくれたたもつも10月に旅立ち、

    脳腫瘍の手術が成功したこの「さくら」は、

     5月に16歳の誕生日を迎えようとしています。


    歩みはゆっくりになったけれど、

       頑張る姿に胸が熱くなります。

   たもつの分もどうか長生きしておくれよ。




     さて、本日の河津桜は、



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      もうこんなに見事に咲き誇っていました。




    どこにいても、誰と過ごしていても、

     春は、必ずやってくるものなんですね。





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匂わないオンナ

   先日久しぶりにたもつのお友達ワンコさんたちに会いました。

     

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            ポン太と、




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               翡翠。




  たもつよりずっと若いのでワンプロする仲ではなかったけれど、

たもつは彼らの先代ワンコさんたちのことをとても慕っていたので、

  彼らと彼らのご家族とみーんなひっくるめて大好きだったんです。



     ワンズに会うのは久しぶりのこと。

   ポン太はたもつのお別れに来てくれたけれど、

(大きさ制限もあり)翡翠はマンションには入れずだったのでね。

       
       久しぶり過ぎて、ちょっぴり不安もありました。


     それは……、

夫にも私にももう「たもつ臭」がまったく残っていないということ!

    これね、ひしひしと感じていたんですよ。

   たもつがいた時は……、

 たもつを連れていなくても、長時間電車に乗った後でも、

    なんならちょっぴりオシャレな服を着た時でも、

       (ん! なんか匂う……)と、

  道で擦れ違っただけの見ず知らずのワンコさんから

     生温かい視線を向けられるのが常でした。

    それが誇らしくも嬉しい瞬間で、

 夫も私もチラチラと振り返りながら歩き去るワンコさんの尻を

   涎を垂らしながら(←私だけ?)見送ったものでした。

    ワンコ飼いあるあるだと思いますが、

  ワンコと暮らしていると、本人は意識せずとも

とにかく常に身体にワンコ臭を纏っているもの……ですよね。


      それが今では、

  どこを歩いていてもワンコの耳目を集める、

 あ、こういう時はワンコの鼻を集める……?ことは一切なく、

    とにかく寂しいー!!!と感じています。



   ……で、たもつ臭のなくなった私たちですが、



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       彼らは再会を喜んでくれました♪



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        可愛い、可愛すぎるー!!!





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     彼らのおかーさんの気遣いにより、

  ワンズにオヤツをあげるという幸せなひと時も

        味わうことができました。


 「翡翠(↑大きい方ね)は手ごといっちゃう(食べちゃう)かも」と

          心配されましたが、

    指の肉まで齧られちゃうその感覚にもう、

       昇天してしまうやろーっ!なのです。

    夫からは「変態だよ」と言われましたがね。



    可愛いワンズに会えて、

  夫も私も幸せなひと時を過ごさせてもらいました。



      もしかしたら、



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   たもつもこんなふうに参加していたかもしれないな。






有楽町で会いましょう

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      クリスマスですね。

  ツリーも何もなく相変わらず殺風景な我が家ですが……。

  

    
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        去年のクリスマスのたもやん。

    イブにケーキがなかったーと拗ねております(笑)




   さてさて昨日の昼過ぎのことですが……。

       「今時間ありますか?」

   そんなラインをくれたのは、

 ブログ友達で大阪にお住いの*はなママ*さん。

  「今有楽町に居るので、会えませんか?」とのこと。

    そう言えば、前夜インスタを見ていた夫が、

 「*はなママ*さん、六本木にいるぞ!」と驚いていたっけ。

    ……ってことで、二つ返事で有楽町へゴーですよ♪


 *はなママ*さんとはブログでのお付き合いは長いのですが、

    最後に会ったのはもう2年以上も前のオフ会こと。

   待ち合わせはしたものの、
    
 あれー、私のこと、認識してくれるかしらん?とちょっぴり不安に。

     なにせ特徴のない地味顔だし、

   マスクで顔のほとんどは覆われちゃってるし、

  電車で向かいながらソワソワしてしまいましたよ。

 
     去年に続き今年もオフ会は中止。

   コロナがなければ

 またたもつにも会ってもらえたかもしれないのになぁと

       寂しい気持ちでいましたが……。


   2年ぶりに*はなママ*さんに会って、

  柴の話、保護犬の話、仔犬の話なんかを喋り倒して、

   まあざっくり言うとずーっとワンコの話なんですけどね、

     とっても楽しいひと時を過ごすことができました。
  



    
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      待ち合わせまでの数十分の間に、

    素敵なプレゼントまで用意してくださっていて(嬉)

      私は手ぶらで行っちゃったんですけどね(恥)



   夫に「*はなママ*さんと会ってきたー」と伝えると、

        「良かった良かった」と嬉しそう。

  買い物以外ほとんど家から出ずに過ごしている私、

   夫からはよほど燻っているように見えていたんでしょうね。


 *はなママ*さん、誘ってくださりありがとうございました。

        とっても楽しかったです♪

      コロナが早く収束して、

   来年こそはまたオフ会でみんなと会えると良いな。





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             昨日新たに加わったクマちゃん↑

   



帰ってきたよ

   「まだ温もりが残っているのに」の続きです。   


   たもつが息を引き取ってから30時間。

そろそろ、たもつの旅立ちの支度を始めなければなりません。

   「どうにか(たもつを)このまま残せないかな……」

  直前まで思い切れない様子の夫でしたが、

   時計の針に追われることで、ようやく心を決めたようでした。

 持って行くものは花とオヤツとそれから……。

   あれほど確認し合っていたのに、

いざとなると心が揺さぶられ手際よく動くことができません。





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 たもつをお気に入りのブランケットで包もうとするも、

   身体がくにゃくにゃでその扱いが難しくなっていました。

 後にかかりつけの先生に話したところ

  「死後硬直が解けた状態」だったことが分かりました。

 ※解硬:亡くなった後は24時間ほど死後硬直を続け、
   
    その後は死後硬直が始まった順番と同様に、

     顎から後肢にかけ筋肉の硬直が緩んでいきます。
 
 ※私たちは保冷剤を用いましたが、

  冷やし方が充分ではなかったようです

   (温もりを失いたくなくて途中保冷剤を外したりした)

  さほど暑くないこの時季でも冷房を入れたり

      多くのドライアイスを用いたりして、

    しっかりと冷してあげることが大切です。


   体幹を失ったたもつを抱き家を出ますが、

腕の隙間からすり落ちてしまわないかと気が気ではありません。

 夫は駐車場屋上階へ車を取りに行き、

私は胸に抱いたたもつを揺らしながらあやしながら、

      車の到着を待ちます。

 ふと振り返ると、

ついさっきたもつにお別れを言いに来てくれたお友達が

   ベランダに姿を現しているのが目に留まりました。

 私は覆っていたブランケットを少しだけずらし、

   安らかなたもつの顔を彼女の方へと向けました。

彼女もまた数ヶ月前に愛しい我が子を見送っていました。

    「行ってらっしゃい。気を付けてね」

 彼女は何度も手を振り、笑顔で私たちを送り出してくれました。

その優しさがとても心に沁みたし、何よりとても心強かったです。

  
   霊園までは車でほんの15分ほど。

 その短過ぎる道のり、

たもつが車に乗るのはこれが最後なんだ、そう思うとひどく切ない。

  私に抱かれたたもつはもう、

赤ちゃんに戻ったかのような邪気ない表情を見せていました。



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   介護でオムツを着けているというより、

  まだオムツの必要な幼子のようにも見えます。




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      私たちの天使。本当に可愛いよ。



   午後1時、霊園に到着しました。

 手続きを済ませ、火葬場へと案内されます。



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    たもつの周りを花で囲み、

 道中お腹を空かせないようにとお友達に頂いた

        オヤツを持たせました。



  迷った末、オムツは脱がせることにしました。

 あちらの世でお友達に会った時、

     オムツなんて穿いてたら格好悪いものね。

   オムツは綺麗なままでした。



  お焼香の後、たもつにありったけの「大好き」を伝えます。





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   いっぱいいっぱい撫でて、繰り返しキスをして……。

 そんな私の振る舞いに、

  「かーちゃん、くすぐったいよぉ」と

 たもつは頬を赤らめていたかもしれません。

それでも、その感触を私は自らに焼き付けたかったのです。


    とうとう、お別れの時がやってきてしまいました。

 合掌で見送るその前で、

私たちに尻を向けたたもつが火葬炉の中に吸い込まれていきます。

  
    堪らず、私たちは声を限りに叫びました。

  「たもちゃん、ありがとうね」

     「たもつーっ!」

   「ありがとうね、たもちゃーん!」


      「たもちゃーん!!!」


  火葬炉の扉がスルスルと落ちてきて、

 鈍い音を立てその炉が閉じられた瞬間、

たもつと私たちとの世界がもう異なものになるのだということを

       痛いほど思い知らされました。


  お寺の広間に通されると

 大きなガラス窓から火葬場の建物が見えました。

   屋根に目を遣ると、空が揺らめいて見えました。
 

        たもちゃん……。



    1時間ほどが過ぎ、再び火葬場へ。

   あ……。もう、骨になっちゃったんだね。

    それはまるで恐竜の化石のようでした。

 その日恐竜柄のTシャツを着ていたことを、

      後から夫に呆れられました。
 
  泣き尽くした訳ではありませんでしたが、

   お骨を前に不思議と涙は出ませんでした。
 
頭蓋骨と喉仏と頚椎を避け、他の骨を私たちが二人で拾いました。

   脚の骨などはとてもしっかりとしていました。

病気の子はその部分の骨が変色しているとよく聞きますが、

  たもつの場合、身体も頭蓋骨も歯もとても綺麗なものでした。

 ただ1ヶ所、右下顎骨切除をした付近の骨だけが、

少し黄土色っぽくなっていて、闘いの重さを感じさせられました。


  足の爪(の芯部分)4本を入れたカプセルをくださいました。

 最後に頭蓋骨が収められ、

そうでなくても小さかったたもつの身体は、

  更に小さな骨壺の中へと収められました。

 御塔婆は霊園で預かり、供養をしてくださいます。

すべて滞りなく、すべて穏やかな空間の中で、執り行われました。

  車に乗り骨壺を抱える私を写真に収めた夫は

    「顔が少しスッキリしたね」と言いました。

 きちんとお見送りをすることができたことに、

         安堵を覚えていました。

    霊園からの帰り道、

  お世話になったかかりつけの病院を訪ねました。

    病院は病と懸命に闘う子たちが来るところ。

 既に旅立ったたもつ、骨壺に収まったたもつが

   来るところではないと躊躇いもありましたが、

小雨の降る寒い午後で待合室から患者さんの姿も消えたことから、

     病院の前で先生と少しお話をすることができました。

 助手席に鎮座するたもつの骨壺に気付くと、

  先生は「こんなに小さくなっちゃった」と声を震わせました。

そして「撫でさせてもらっても良いですか?」と、

    既に骨となったたもつを優しく撫でてくださいました。

 「その瞬間に立ち会うことができなかった。

   ちゃんと看取ることができなかった」そう嘆くと、

  「気付いた時に死後硬直が始まっていなかったのなら、

 亡くなってから20分以内だったかと思います」ということでした。

   夫が明け方ハッと目覚めたもつの呼吸を確認していたことから

  「虫の知らせだったのでは? 

 たもさんが知らせてくれたのかもしれませんね」と

       そう気遣ってくださいました。

 そっか、たもつは夫のことを呼んだのかもしれないな。

    だって、私より夫の方が泣き虫だもの。


 先生たちや看護師さんたちのことが大好きだったたもつ。

    病院の自動ドアを自分で開けようと、

   せっかちにドアをガリガリやっていたたもつ。

 飼い主にも見せたことのないような尻尾ブンブン

     お尻フリフリで愛想を振り撒いていたたもつ。

  先生が目を潤ませる姿に、私たちもまたもらい泣き。

 最後に先生にナデナデしてもらって嬉しいね、たもちゃん。


この日ひっきりなしに降り続いた雨ですが、

 霊園へと向かう際、病院前で先生とお別れをする際、

    私たちが傘を必要とする時に限り、

  少しだけ止み間が訪れたことが不思議でなりません。

    我が家の晴れオトコ、たもちゃん。

   たもちゃんが、傘を大きく広げてくれたのかな。


  2007年12月22日、

 生後2ヶ月で我が家に迎えた時には1.9キロだったたもつ。

    2021年10月13日、
   
  更に小さく軽くなって

     大切な私たちの子たもつは、

   我が家に戻ってまいりました。



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まだ温もりが残っているのに

   「この布団が一番落ち着くんだよ」からの続きです。



 それは怖ろしいまでに緊迫感を孕んだ夫の叫び声でした。

     
      「たもつ? え! たもつっ!?」

         え? なに?

    瞬時に跳ね起きる私。

   「たもつが! たもつがぁ!」

  たもつの身体をグッと引き寄せる夫の目からは、

     みるみるうちに涙が溢れ出てきています。

       え? ちょっと待って!

    え? たもちゃん? たもちゃん!
 
  待って待って。そんな筈ない! たもちゃん!
 
      ちょっと冷たい。

   でも、帰って来た時もちょっぴり冷たかったよね。

     そんな筈ない! そんなのオカシイ、オカシイよ!

  いくら触れてみても、いくら揺り動かしてみても、
  
      たもつに反応はありません。

 慌てて聴診器を当ててみるも、

   もう何の音も拾うことはできませんでした。

    
         「たもつーっ!」


  たもつに覆い被さる夫の目からは

     止め処なく涙が溢れ出てきています。


      たもちゃん! どうして、たもちゃん!

 
   あまりの出来事に、夫も瞬時に脳内を巡らせ

 この2時間ほどの出来事を整理しているようでした。
 
  夫によると「明け方ふと目覚め、たもつの様子を窺った。

       その時にはちゃんと呼吸をしていた」のだそうです。
 
 状況から、恐らくたもつは6時半頃独りで旅立ったと思われました。
 
  ※後にかかりつけの先生と話したところ

     ほぼ間違いないでしょうとのことでした。

    たもちゃん……。
 
 頼りない飼い主を不安にさせまいと、

   たった独りでたもつは逝ってしまったんだね。

 その瞬間が訪れた時私たちが取り乱すのを見越して、

    それを気遣って、たもつは独りで旅立ったんだね。
 
   たもちゃん、立派だよ。たもつは、私たちの誇りだよ。

  カーテンを開け、

 私たちはたもつの最期の雄姿をこの目に焼き付けました。
 
   たもつはとてもとても綺麗な顔をしていました。

  苦しい最期ではなかったのだと、私たちなりにそう思っています。

   下にしていた左目は瞑っていましたが、

     上にしていた右目はしっかりと開いていました。

    これ、ちゃんと瞑らせてあげなきゃ可哀相だよね。

  試みましたが、

    たもつの右目を瞑らせてあげることはできませんでした。

   でも、まだたもちゃんと目を合わせることができる!

  不思議なことに、たもつの背後から迫っても、

      たもつの顔と向き合っても、

   たもつとはしっかりと目が合っているように見えるのです。
 
 無理に瞑らせることないよ、

    せっかくたもちゃんと目が合っているんだもの。



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      寝起きのように見えるたもつ。

        とっても愛おしい。


  2時間ほど前に学んだケアのことを思い出し、

口や尻から体液などが流れ出ないよう綿を詰めることにしました。
 
 口は……、あれほど気に病んでいた、

   ふとするとズレてしまう噛み合わせが、

 不思議なことに術前の正しい位置に収まっていました。
 
    最期は綺麗なお顔で……、

   たもつなりのプライドだったのかもしれません。

  舌は左下に出てきてしまっていました。

 骨切除した右側ではないのに、

   やはり力が抜けるとこうなるものなんだな。
 
  オムツの中を確認しましたが、中は綺麗なままでした。
 
   前日3回もウンチをして、

  たもつは身体の中をしっかりと綺麗にしてから逝ったのです。
 
    辛い中、たもつはきちんとその準備をしていたんだね。

            カッコイイよ、たもちゃん。

  結局無理に詰め物などはせず、口の下にはタオルを敷き、

        オムツは穿かせたままにしました。

    それから、亡骸が傷まないように、

          保冷剤を身体に纏わせました。
 
 棺に入りやすいよう脚を綺麗に畳み身体を丸めるとも

    書かれていましたが、

  そこに至るまで既に時間が経過していた為、困難でした。
 
    たもつを抱き締めては泣き、たもつを撫でては泣き、

        たもつの毛に顔を埋めては泣きました。


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  暫くしてから保冷材の位置を変える為

     たもつの身体を浮かせてみると……。

   え? まだ……、温かい。

 保冷剤をそこここに当てていたにも関わらず、

   布団に面したたもつの左半身は、

  まだ、温もりを失ってはいませんでした。

 え? ウソ! たもちゃん、本当はまだ生きてるの!?
    
      そんな筈……ないよね。

    でもまだ、少しだけ、温かい。
 
  その記憶を失いたくなくて、

 私たちは入れ替わりたもつのことを抱き締め

    その温もりの感触を肌に植え付けました。
 
       たもちゃん、まだ温かい。
 
   外はもうすっかり明るくなってきていました。

  「この後どうすれば良いの。俺、全然分からない……」

         夫は力なく呟きました。

 私はふと、たもつのお友達ワンコさんが

   荼毘に付された時のことを思い出していました。

     彼のことを大大大好きだったたもつ。

  彼が荼毘に付されると聞いていたその時刻、

 たもつはその方角のお空に向かい2回3回「ワオーン!」と

        寂しげな声を上げ鳴いたのです。

  それは、大切なお友達がお空に昇ることを

    理解しているかのような行動でした。

 そして、その記憶は深く私の心に刻み付けられました。

   彼と彼の妹分ワンコさんが旅立った

     その霊園にお願いしよう、二人でそう決めました。

  その日の晩はまた同じ布団で寝て、

     翌日お見送りをすることに決めました。

    その後は夫と共に花を買いに。
 
  「たもちゃん、お留守番お願いね。

    たもちゃん、すぐ帰ってくるからね」

   いつものように声を掛け、

  いつものようにたもつの頭を撫でてから家を出ました。


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    お見送りの花はたもつらしく、

 黄色やオレンジ色の明るい色合いのものにしました。

 
   その日の午後、たもつのことを0歳児の頃から

  可愛がってくれていたお友達が訪ねてきてくれました。

  「たもつ、もう何でも食べて良いんだもんね」

      そうたもつに語り掛けると、

 「棺の中に入れてあげて。

   たもつの口の周りにいっぱい並べてあげるんだよ」と

 彼女は持ち切れないほどたくさんのオヤツを手渡してくれました。



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たくさんのオヤツに囲まれて、最期の時を過ごしているたもちゃん。


 大好きな人にいっぱいいっぱい撫でてもらって、

    いっぱいいっぱい語り掛けてもらって、本当に幸せだね。

たもつの思い出話に泣き笑い、可愛いポン太をナデナデさせてもらい、

     バカ話もたくさんしていたら、

   いつの間にか張り詰めた気持ちが少し軽くなっていました。



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  ポンポン、たもつのお別れに来てくれてありがとうね。

           本当に嬉しかったよ。


  彼らが帰ってしまうと、

 家の中は耐えられないほどの静寂に包まれました。 

   たもつを撫でながら泣き、この怒涛の1日のことを振り返り、

           また泣きました。

  夜になりたもつの身体を少しだけ動かすと、

   下にしていた左の鼻から血が滴り落ちてきました。

     今になって、体内のものが出てきてしまうんだね。

  慌ててコットンを鼻に詰めましたが、


    21-10-12_2027-1.jpg


 なんか……、鼻炎で鼻水垂れてる人みたいじゃない?(笑)


   オムツの中を確認してみると、

  宿便のようなウンチがやはり少しだけ出ていました。

 あちこち詰め込むのが可哀相に感じていましたが、

   最期のケアの必要性を改めて感じた出来事でした。

  その晩もたもつの背の毛を撫でながら、眠りにつきました。


  翌朝目覚めてみても、たもつの身体はやはり冷たいままでした。
 
    たもつを抱き締め「大好き」を伝えて泣き、

      それを幾度となく繰り返す朝。

  夫もまたたもつを思っては顔を歪ませ、

        抱き締めては泣いています。


   午前中かかりつけの病院から供花が届きました。

  たもつが赤ちゃんの時から14年近く診てくれた病院です。


その後はたもつの幼馴染ワンコさんのお母さんが

       訪ねてきてくれました。

  彼女は鼻の詰め物のあまりの有り様に呆れ(笑)


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     こんなに綺麗に整えてくれました。


  たもつをたくさん撫でてくれて、

 私たちの気持ちに寄り添ってくれて励ましてくれて、

    感謝以外の言葉が見付かりません。

  私たちの体調を気遣い、

 食事まで届けてくれた彼女の心遣いに

    もう頭が下がるばかりです。


   たもちゃん。

  たもちゃんのお陰で、

 私たちはたくさんの優しい人たちと巡り会うことができたんだよ。
 
     たもちゃん、ありがとうね。


  午後にはたもつと本当のお別れをしなければなりません。
    
      雨はますます強くなってきていました。




     続きます。





プロフィール

たもこ

Author:たもこ
生後2ヵ月で我が家にやってきた柴犬たもつ。
日々進化を続けるたもつと彼に翻弄される犬素人夫婦の日常を綴ります。
旧名たもつ先生です。
たもつ ♂ 
2007年10月19日生まれ
2021年10月12日お空組に

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